私より私を信じる人たち ~うつ病体験記⑲~ | 札幌のカウンセリング こころの羽

Close

うつ病体験記depression story

私より私を信じる人たち ~うつ病体験記⑲~

【カウンセリングとうつ病、自己肯定感の関係】

こんにちは。札幌市北区にある『カウンセリングルームこころの羽』のスタッフMです。

前回までのエピソードはコチラ↓
うつ病体験記1
うつ病体験記2
うつ病体験記3
うつ病体験記4
うつ病体験記5
うつ病体験記6
うつ病体験記7
うつ病体験記8
うつ病体験記9
うつ病体験記10
うつ病体験記11
うつ病体験記12
うつ病体験記13
うつ病体験記14
うつ病体験記15
うつ病体験記16
うつ病体験記17
うつ病体験記18

以前の私がうつ病に抱いていたイメージは、

うつ病-心の風邪

・心の風邪と言われるくらい、誰がいつなってもおかしくない病気で、心の落ち込みが大きくて、回復には時間がかかる

というものでした。現在の私は、このイメージに対して、うつ病のイメージを部分的に切り取ったもので、正確ではないと感じます。

 

うつ病-脳機能-制限

・誰もがうつ病になる可能性はあるが、「風邪」と言えるほど軽いものではない。「心」の落ち込みではなく、「脳」の作動不良

自らの経験を通じ、今の私はこのように感じています。

 

「心の風邪」という言葉で、誰もがうつ病になる可能性を秘めている身近な病気ということを、世に示した点では有効だったと思いますが、「心」の「風邪」ではなく、「脳」の「作動不良、機能低下」という言葉がしっくりきます。

うつ病になると、気持ちは激しく落ち込み、死の誘惑にとらわれます。

これまでも、様々な出来事があって、同様に感じたことがありましたが、「うつ症状」と「うつ病」の決定的な違いは、「気分が落ち込んでいる中でも無意識レベルでできる脳機能の低下」だと思います。

うつ症状のうちにストレスを軽減させ、脳疲労をうまく取り除ければ、うつ症状を軽減でき、無意識レベルでできる脳機能の低下を防げるでしょう。

①うつ症状が長く続いている

②更なる外的ストレスがかかる

③自らストレスを感じさせる考え方をしている

という要素があると、「うつ症状」が「うつ病」に進むリスクが高くなるのではないかと思います。

今振り返ると、私は全てに該当していたと思います。

 

以前の私は、悩みもストレスもないと思い、日々を過ごしていました。

何事も前向きにとらえ、周囲や環境に感謝をして、自分ができることは精一杯しよう、そして明日死んでも後悔しないように生きようと思っていました。

その考えが間違いだったとは思いませんが、そうした日々の中、一日を終えて布団に入る時、「このまま目が覚めずに明日死んでいてもいいな」と思っていました。

このブログを読んでいる人の中で、同じように考えている人もいるかもしれません。
今日、生きたくても生きることができない人もいるのに、なぜこんな考えが消えないのか、生まれ持った気質なのか、自分でもよくわかりませんでした。
確かなことは、「自分が自分の存在を一番認めていない」ということでしょう。

うつ病になると、できないことばかりが目に付きますが、脳が作動不良になることで、理性や、~であるべきという考えより、「感じる」ことができるようになります。

根拠はないけど、何となく抵抗がある、何となく信じることができる、と感覚が優位になるのです。

最初は、その感覚に理性が強く反発し、自分が傷つくことを恐れて、様々な予防線を理論で作っていきますが、自分の感覚に委ねきることができれば、本当の意味での休養が始まり、回復の道に近づくことができます。

感覚が優位になったことで、私が私であるだけでその価値を認めてくれる人たちがいることに気が付きました。

しっかり自立している私でなくても、家でぼんやり過ごしている私であっても、私以上に私の未来を信じてくれている人たちがいる。
そのことを感じるようになってから、布団に入る時に、このまま明日死んでいてもいいなとは思わなくなりました。

(次回最終回…)

◆岡本から、ひと言コメント

自分のことを認める気持ちを“自己肯定感”と呼びますが、うつ病やうつ症状のときは普段以上に自己肯定感が低下してしまうことがあります。

そのきっかけになることは「過去の失敗」や「未来への不安」など、人それぞれ様々ですが、共通しているのは「今、ここ」の感覚を見失ってしまう状況です。

過去や未来へ意識が向きすぎてしまい、「今の時間」や「今いる場所」のことを大切に出来なくなってしまったり、意識ができなくなってしまうのです。

 

この状況を改善するためには、「過去の失敗」や「未来への不安」への捉え方を変化させていくことや「今」への意識を強くしていくことなどが有効です。

いずれにしてもこの状況になっているときには自分ひとりで抜け出すことが難しいことも多いため、カウンセリングなどで第三者の意見に耳を傾けてみることも大切なのかもしれませんね。

Mさんの場合も、自分の「今」に意識を向けたことで自分自身以上に自分を信じてくれる人の存在に気づくきっかけを得たようです。

これは、カウンセリングで自分自身の過去の体験に向き合ったことが重要な土台になったのかもしれません。

 

あなたは、「今の自分」を大切にできていますか?

 

 

『カウンセリングルームこころの羽』岡本教兵

うつ病体験記一覧へ >

ご予約はこちら