主治医との出会い ~小田編⑭心療内科やカウンセリングルームの選び方~ | 札幌のカウンセリング こころの羽

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主治医との出会い ~小田編⑭心療内科やカウンセリングルームの選び方~

こんにちは。札幌市北区にある『カウンセリングルームこころの羽』のスタッフ小田です。

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休職してから一週間後がBクリニックの初診でした。最初に行ったAクリニックの問診票はチェック方式でしたが、Bクリニックの問診票はチェック項目が少なく、症状などを時系列に沿ってなるべく詳しく記載するものでした。どちらの問診票が良いとか悪いとか言えるものではなく、診察にあたって何を重視するかの違いだと思います。

クリニックを受診する際には、通常、患者側は思考能力が低下している場合が多いので、チェック方式なのは合理的とも言え、とにかく投薬をしてほしい、まずは診断書をもらって休みたいと考える人にとっては、有用な面もあると思います。一方で、自由記載欄が多い場合は、医師が記載ぶり全体から患者の性格、能力、症状を読み取ることができる反面、患者が診察日当日に待合室で書く内容としては負担が大きいとも感じます。

私は、Bクリニックでの初診より前に休職になったので、問診票を取りに行く時間があり、自宅であらかじめ記載できたのは正解でした。当初の予定通り、勤務時間中に休暇を取って昼休みの時間も利用して診察を受けていた場合は、問診票を書くのに手間取ってしまい、焦ってパニックになっていたと思います。実際に、Bクリニックの問診票を書くのに数日の時間を要しました。

クリニックを受診しようと思った時には、時間的猶予がなく、とにかく予約が早くとれる場所を探すことも多いと思いますが、その後にクリニックを変更する可能性もあると思うので、いくつか候補のクリニックを予約して、(自分で行くのが難しければ、家族や友人に依頼して)事前に問診票をもらいに行くことができれば、クリニックの雰囲気(受付や待合室、混雑状況)なども知ることができますし、問診票に記載することで自分の症状を客観的に見つめなおす機会にもなると思います。

Bクリニックの雰囲気は良く、患者同士が顔を合わせないよう予約時間を調整しているためか、Aクリニックのように患者が待合室に入りきらないということはなく、ほとんど他の患者と顔を合わせずに、予約時間通りに診察が始まりました。私は、産業医に提出した自分の症状をA4用紙1枚にまとめたものを問診票とともに提出し、比較的冷静に医師に経過を説明しました。医師は私と同年代の女性で、私の目を見て、話をしっかりと聞いてくれました。話している途中で涙が出てきたので鼻をすすると、診察室の隣の部屋にカーテン越しで待機している看護師さんが、カーテンをそろりと開けて、ティッシュとゴミ箱を差し出してくれました。

医師は、「玉ねぎの薄皮をはがすように、少しずつ良くなっていくには時間がかかるので、三か月くらいの休みは必要だと思います。一時的な抑うつ状態ですが、早くに受診してくれて良かったです。これからは、今までできたことの20%ができれば良いと考えてください。」と言いました。そして、私が不安を感じ、寝つきが悪くなっていることから、抗うつ剤、胃薬のほかに抗不安剤、睡眠導入剤が処方されました。
私は、このBクリニックの雰囲気、医師の対応に信頼と安心を感じました。これが私と主治医の出会いでした。

(次回へ続く…)

◆岡本から、ひと言コメント

カウンセリングにおける「カウンセラー」との相性と同じで心療内科や精神科での医師との相性は、うつ病やうつ状態から回復していくためには非常に重要です。

小田さんの事例でも本人が「主治医」を決定するまでに2軒の心療内科へ通っています。

身体の怪我や病気でも「セカンドオピニオン」という言葉がありますが、心の病や悩みでもセカンドオピニオンの視点はとても重要だと私は考えています。

もちろん、最初に行った病院やカウンセリングルームでの相性や雰囲気が良ければ、そのまま利用し続けてOKだと思いますが、「あれ?何か違うかも?」と感じた場合には、迷わず別の場所を利用してみることが回復への一番の近道です。

実際に当カウンセリングルームをご利用いただく場合も「カウンセリングではカウンセラーとの相性が重要ですので、合わないと感じられた場合は、遠慮なく他のカウンセリングルームをご利用いただいても大丈夫ですよ」と相談者さまへお伝えするようにしています(^^)

他のカウンセリングルームを利用してみた上で「やっぱり『こころの羽』が良かったな」と思っていただけた場合は、これもまた遠慮なくまたご利用いただいて大丈夫です(^^)

うつ状態になっている時は、心がとても繊細になっていることがほとんどです。

日常生活で「気遣い」ができることは大切だと思いますが、医師やカウンセラーへの気遣いは無理のない範囲で問題ないと思いますので、ご本人の回復を最優先に考えていくことがおススメです(^^)

もちろん、当カウンセリングルームを「利用して良かった!」と思っていただけるように日々、カウンセリングの質を向上させることには妥協しておりませんので、その点ではご安心ください(笑)

『カウンセリングルームこころの羽』岡本教兵

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