眠らない夜 ~小田編⑩うつ病と責任…休職のタイミングとは~ | 札幌のカウンセリング こころの羽

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眠らない夜 ~小田編⑩うつ病と責任…休職のタイミングとは~

こんにちは。札幌市北区にある『カウンセリングルームこころの羽』のスタッフ小田です。

前回までのエピソードはコチラ↓

うつ病体験記1
うつ病体験記2
うつ病体験記3
うつ病体験記4
うつ病体験記5
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うつ病体験記7
うつ病体験記8
うつ病体験記9

産業医との面談を終えて帰宅した私は、葛藤していました。

自分は、本当に3か月も休職が必要な状態なんだろうか…。まだ、そこまでの状態ではない気がする。まだやれる気がする。

先日のクリニックの医師とは違い、私自身が作成した書面を読んで、1時間近くも誠実に私の話を聞いてくれた上での診断。産業医から言われた一つ一つの言葉が頭に浮かんできます。

『あなたのお友達や部下が今のあなたのような状況になっていたら、あなたはどうしますか。』
友達や部下が同様の状況になったら、迷わず休むことを勧めるのに、どうして自分は絶対に受け入れられないと思うんだろう。

『体力のゲージが50%のうちに休むことができれば回復も早い。これが0%近くなってしまえば、回復には年単位の時間を要することになります。』
今はまだ起きれるし、歩けるけれど、このままの状態で働き続けて、以前の自分を取り戻すことはできるのだろうか。どんどん悪化していって体力ゲージが0%近くなってしまったら、回復には時間がかかるだろうし、余計に迷惑をかけてしまうだろう。何より、今の「不完全な私」がこのままいることの方が、重大な間違いを犯して迷惑をかけてしまうかもしれない。

最近は、朝起きて座りながらメイクと着替えをして、迷わないよう、交通事故に遭わないよう通勤し、出社後に「おはようございます。」と挨拶をするだけで、一日の体力ゲージの半分を使い果たしたような気持ちになっていました。160%の体力と気力を使って、60%の仕事ができているような、そんなギリギリの状態。毎日消耗する100%が積み重なり、「何もしたくない」「どうしたらいいのかわからない」と心の中で葛藤を繰り返す日々。

学生時代のアルバイトを含めると、30年近く働き続けてきましたが、病気やけがなど予定外の休みを取ったことはありませんでした。いつも計画的に有給休暇を取得して、旅行に出かけてリフレッシュしていたので、「ストレスなんてない」と思ってきたのです。
同僚や部下が出産や病気などで休むことになれば、当然仕事のカバーをすることは当たり前だと考えていました。

他人のことは許容できるのに、なぜ自分には厳しくて、優しくなれないんだろう。
他人には「限界の数歩前に休みなさい」と言ってきたのに、なぜ自分は、倒れるまで働かないといけないと思うんだろう。

この日の夜は、全く眠らないまま考え続け、朝方に休職を受け入れる決意をして、翌朝出勤しました。
(次回へ続く…)

◆岡本から、ひと言コメント

「うつ病」や「うつ状態」を経験する方の特徴としていくつかの傾向があります。

一つ目の傾向は、『完璧主義』であること。

適度に妥協をできるタイプの方は、ストレスが増加したときに上手く手を抜くことで負担を軽減できる場合があります。
それに対して完璧主義なタイプの方は、ストレスが増加しても「これまで通り」を維持しようと意識するため溜まったストレスがどんどん膨らんでいくような状態になってしまいます。
「自分に厳しい」というのも、このタイプに当てはまるかもしれません。

自分が『完璧主義』に当てはまると感じる方は、妥協しないポイントと妥協できるポイントをいつも以上に意識してみることも有効な方法です。

二つ目の傾向は、『負担が重なっている状態』であること。

一般的にある程度の「ストレス」は生活するうえで必要不可欠なものです。

集中力を発揮したり、活動的に行動するためにはストレスが必要なのです。

その反面、複数の要因が重なり、通常以上のストレスがかかってしまうと「心が悲鳴をあげる状態=うつ状態」に陥ることがあります。

確かに一つ一つの負担は、「平気」と思えるレベルのものかもしれませんが、それらが重なっている状態にこそ落とし穴があることを知っておくことは大切です。

三つ目の傾向は、『相談できる環境がないこと』です。

これは、実際には相談できるけれど、相談できないという状態も含みます。

周囲を信頼していないわけではないけれど、「相手に心配をかけたくない。」「自分の弱さを見せたくない。」などの気持ちで相談できない状態ですね。

小田さんの場合は、出社できない状態になる前にカウンセリングや上司へ相談することができていたことが後の回復に重要なポイントだったかもしれません。

一人きりで抱えて「我慢」してしまうと突然の音信不通になってしまったり、自宅から一歩も出られない状態になってしまう場合もあります。

どうしても周囲に相談できる人がいない、相談しようという気持ちになれない、といった場合には、カウンセリングを利用することも選択肢の一つですので、悩みを一人で抱えるのではなく、まずは気軽に相談してみてくださいね(^^)

もちろん、考えがまとまっていなくてもOKです。

考えがまとまっていない段階でもカウンセラーと会話しながら、自分自身の気持ち(本心・本音)に気付いていく。

これもカウンセリングの効果の一つなのです。

『カウンセリングルームこころの羽』岡本教兵

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