卒業そして新たな生活・生活環境の変化とうつ状態からの回復~うつ病体験記・岡本の場合⑥~ | 札幌のカウンセリング こころの羽

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うつ病体験記depression story

卒業そして新たな生活・生活環境の変化とうつ状態からの回復~うつ病体験記・岡本の場合⑥~

こんにちは。札幌市にある『カウンセリングルームこころの羽』の岡本です。

前回は、友人から勇気をもらってアルバイトの面接を受けたこと、その結果が自分の予想に反して「合格」できたことを書かせていただきました。

前回までのエピソードはこちら↓

うつ病体験記〜岡本の場合①〜
うつ病体験記〜岡本の場合②〜
うつ病体験記〜岡本の場合③〜
うつ病体験記〜岡本の場合④〜
うつ病体験記〜岡本の場合⑤〜

今回は、その後の私の取り組みについて書かせていただきます。

卒業証書を持った石

◆なんとか卒業…そしてアルバイトスタート。

しばらく外出という外出もしていなかったので、久々の学校は、かなり緊張したことを覚えています。

さらに進路については、他生徒が「進学」や「就職」を決めている中での「フリーター」という選択。

音楽で生活できる状態を目指していたからこそ「フリーター」=「カッコイイ」くらいに考えていた自分にとって、事実上の音楽活動もできていない段階での「フリーター」は恥ずかしいと考えてしまっていました。

そんな状況で迎える卒業式は、感動するわけもなく、なんとも不完全燃焼なカタチで終了していきます。

今となっては、それはそれで「無難(ぶなん)」ではあったのですが、理想的な卒業式とは大きくかけ離れたものでした。

卒業式の翌日、初めての出社日が訪れます。

勤務時間は、午後1時~夕方5時までの4時間。

人員補充を目的とした募集だったため、その時間帯しか選択肢がなかったという面もありますが、それ以上に朝はまだ「キツイ」という体調と夜の時間帯は、知人が来る可能性が多少なりとも考えられたため、避けたかったというのが本音で選んだ勤務体制でした。

バーベルを持っている男性-努力

◆必死に頑張った…のか?

一度はどん底を実感して、そこから這い上がるために始めた仕事です。

その当時の私にとっては「唯一の居場所」。

一般常識で考えると「必死に頑張ったんだろうな」と思われるかもしれませんが、うつ状態から回復しきっていない身にとっては、毎日定期的にどこかへ行くということ自体も辛く、すぐに辞めたい気持ちになっていました。

しかも、初日からいきなり「レジ」を任され、「人と接すること」が多い状況だったため、あっという間に私のストレスの限界に到達します。

さらに来客が少ない時間帯は、入社したばかりの18歳にお願いする仕事というのも周囲が慣れておらず、何の指示もない。

自分自身で考えて行動したり、確認できるほどの経験や発想もない状態だったため、レジの後ろにあった棚に“よしかかった状態”でぼーっとしているような状況でした。

そのような状態で数日経過したと思います…

ガラスを割る拳-怒り

◆そんな態度だと当然…

怒られます。

当たり前ですよね。お金をもらって働くからには、責任が発生します。

その責任は、棚によしかかった状態では果たせていないことは誰の目からも明らかです。

そんな状況でありながらも、当時の私の頭の中には「ちゃんと指示をくれない他スタッフが悪い」と被害者意識で満たされていました。

当時の店長から「よしかからない!」と叱られた時にも、かなり反抗的な気持ちで「えっ?あ、はい…」という態度だった気がします(照)

ジャンプしている男性-成長

◆変わり始めた意識

初めて店長から叱られた日、レジから離れるように指示を受け、「あぁ、ここにも自分の居場所は無いのか」などと落ち込む気持ちを引きずりながら、呼ばれた場所まで行ってみると…

当時の私よりも4~5歳くらい年上の女性社員が商品の加工作業を準備してくれていました。

その作業は、なかなか思い通りにいかないながらも、新鮮な体験であり、完了したときに「褒めてもらえる」ことに大きな喜びを感じたのです。

ここから私の意識は大きく変わり始めました。

仕事も少しずつ覚え、周囲の仲間たちから認められることで「もっとやる気が沸いてくる」のも感じました。

うつ状態に対する対策も様々なサプリメントを試してみたり、心理療法に近い方法を自分なりに試してみたり…と少しずつ気持ちが楽になっていくのを実感していきました。

チェスの駒-仲間-組織

◆その後…

そうこうして数か月たった頃には、仕事に行くことも楽しくなり、「仲間」と呼べる人たちも少しずつ増えていきました。

自分よりも10歳以上年上の女性スタッフが多い職場だったので、軽いイジメにあったのは今では笑い話ですが…

それでも良い職場に恵まれ、少しずつ「自分らしさ」を取り戻すことに成功しました。

私の『うつ病体験記』第一部は、これで終了となります。

私の場合は、この時点で自分自身の「課題」となる考え方や価値観があまり変化していなかったこともあって、数年後に「うつ状態」に再び陥ることとなりますが…

それは、また別の機会に。

まずは、ここまで読んでいただき本当にありがとうございました!

P.S.

今回は、本編だけで長文になってしまったので、「振り返り」を番外編として明日、別記事として投稿させていただきます。

どうぞお楽しみに♪

『カウンセリングルームこころの羽・札幌本店』岡本教兵

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