うつ病体験記〜中堅社員・岡本編④ ピンチを乗り越えるヒント〜 | 札幌のカウンセリング こころの羽

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うつ病体験記〜中堅社員・岡本編④ ピンチを乗り越えるヒント〜

こんにちは。札幌市北区にある『カウンセリングこころの羽・札幌本店』の岡本です。

『カウンセリングこころの羽』に在籍する心理カウンセラー自身の「うつ病体験」をもとに様々な角度から分析しつつご紹介するこのシリーズ。

「うつ病体験記〜中堅社員・岡本編」の第四話は、抑うつ状態を抜け出していく流れについて書かせていただこうと思います。

仕事-無意識で頑張る

◆上司から与えられた「会議でのプレゼン」というピンチ

前回(第三話はこちら→)書かせていただいた全体会議でのプレゼンテーションを行う役割。

それまで上司の指示にひたすら従うことを意識していた私にとって「自分で考えて準備すること」は非常にハードルの高いものでした。

そして、先輩や上司への相談も思うようにできず、日に日に会議の本番が近づいてきます…。

日々のプレッシャー=ストレスで記憶力や判断力、決断力が低下するなか日常業務をこなしながら思いつくことを準備していきました。

しかし、本番前日…

資料は未完成。

理想的な内容と比べると10%程度の完成度。

そして、プレゼンを行うために必要な商品サンプルや資料作成に使うための商品写真は半分程度しか揃っていない状況でした。

会議前日も日常業務を進めながら、翌日の会議をどうしたら良いのか、「もう間に合わない」という状況をどうしたら良いのか頭の中が「真っ白」に近い状態で就業時間を終え、日常業務の残務処理を残業として進めながらも頭の中では「どうしよう」「どうしよう」とぐるぐる回っている状態。

何時頃に帰宅したのかは全く記憶にありませんが、恐らく20時前後に帰宅していたのではないかと思います。

コーヒーを飲んで一休み

◆絶望と希望のターニングポイント

帰宅して夕食を食べた後、暗い表情の私に対して当時の妻(元妻)が「どうしたの?」と声をかけてくれました。

それに対して最初のうちは「なんでもないよ」と返答していました。

さらに…質問されたことに対して曖昧に濁したり、「明日は小樽あたりに行ってみようか…」と仕事があるのが明らかなのに出かける予定を言ってきたり…と明らかに

このような明らかに「何かあったでしょ?」と思えるような状況に「本当に大丈夫?」と心配してくれていました。

その言葉に心を動かされたのか、当時の私は「実は…」と元妻に対して状況の説明をしたのでした。

おそらく普通であれば「呆れる」ような状況だったと思います。

上司や先輩に相談できる人間であれば、そもそも当時のような状況にはなっていなかったでしょうし、自分で考える余裕をもっていればもう少し「マシ」な状態だったはずです。

そんな中でも元妻は、呆れる表情を見せることもなく「じゃあ、どうしたら良いかを一緒に考えよう」と言ってくれ、紙に書き出すなどをしながら私の頭の中を整理することに協力してくれました。

そして「もう無理」「逃げるしかない」と弱気になっている私に対して「じゃあ、今からでもやれることは?」と具体的な行動をイメージするように促してくれたのです。

今になって振り返ってみると、当時の元妻の対応は「心理カウンセリング」のアプローチ方法そのものであり、自分一人では思考停止になっている状況を打開するための大きなきっかけになっていったのです。

(次回へ続く…)

カウンセリングルームの選び方

◆今の岡本が振り返ると…

仕事や学校、人間関係などでストレスが大きくなると自分ひとりの頭のなかでは整理ができずに「問題解決」するための方法を考えることができなくなってしまうことがあります。

とくに仕事上で複数の問題が絡み合ってしまうと、そもそも一人で解決ということ自体が難しいのかもしれませんね。

だからこそ、上司や先輩との協力(相談)が必要になるのだと思いますが、当時の私は「相談をすること」自体の「方法」が分からないと感じていました。

今になってみれば「相談方法が分かること」の方が一般的なのかな…と感じますが、当時は本当に「どうやって相談して良いのかわからない」と思っていましたし、職場の方々に相談することがほとんどできていませんでした。

これは、「職場の先輩・上司=自分への評価をする人」と考えていたことと、「質問や相談をする=自分の力不足を相手に知られる」と考えていたことが原因になっていたと感じます。

これは、ある意味では“勘違い”でもありますが“正解”でもありますよね…(汗)

その1回の質問・相談で評価が大きく下がるということはないと思いますので、この点は“勘違い”だったと思います。
その一方で職場の先輩や上司と関わることは、基本的に評価に繋がりますよね…この点は“正解”だったと思うのです。

そこに職場内での「相談」における難しさがあり、悩んでいらっしゃる方も少なくないのではないかと感じます。

だからこそ「カウンセラー」という相談相手は、非常に便利で活用しやすいものなのではないでしょうか。

もちろん、相性の悪いカウンセラーへ相談することはストレスが溜まることにつながりますし、“自称カウンセラー”のような方へ相談してしまうと傷つくようなひと言を言われてしまう場面もあるかもしれません…。

そういった意味では、相談場所を選ぶことも重要になるとは思うのですが、その部分の判断基準が間違っていない限りは“心が軽くなる”体験につながるのではないかと考えています。

職場の方やご家族に相談することが難しい状況になったとき、あなたは相談できる場所を持っていますか?

『カウンセリングルームこころの羽・札幌本店』岡本教兵

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