こんにちは。札幌市北区にある『カウンセリングルームこころの羽』の岡本です。
人は「言葉」を通してコミュニケーションをとる生き物です。
もちろん、非言語(ノンバーバル)と呼ばれる要素も重要ですし、言葉が通じない海外へ行った際には身振り手振り、表情などである程度の意思疎通ができることもあります。
それでも、カウンセリングのように「言葉」の捉え方を繊細に感じ取りながら、相談者さまの本心やご本人も気付いていないような内面を感じ取るには、非言語の要素だけでは難しく言語(言葉)の選び方やその傾向自体もとても重要な要素だと常々実感しています。
そんな日々の中で「ついつい忘れがち」になってしまうことの一つに「言葉の捉え方」は、人それぞれ違うということがあります。
◆言葉のとらえ方の違い…具体例
例えば、「真面目」という言葉があります。
この言葉の一般的な意味(辞書に載っている内容)は…
- 本気であること
- 真剣であること
- 誠意のこもっていること
- 誠実であること
となりますが、幼いころから「真面目」「真面目」と呼ばれていて、そのことがコンプレックスになっている方にとっては、「堅苦しい」「面白みがない」などと
マイナスなイメージにとらえてしまう可能性もあります。
本来であれば「良い意味」の言葉でも、それまでの人生経験や価値観によって「悪い意味」の言葉に感じてしまう。
これが人の心の難しい部分であり、奥の深い部分、人の心の面白さでもあると思います。
◆カウンセリングの場合は…
カウンセリングのなかでは、相談者さまが使っている「言葉」をカウンセラーが考えている「意味」ではなく、相談者さまが考えている「意味」で把握することがとても大切だと私は常々感じています。
その上で、どんなサポートが最適なのか、どのような考え方や価値観を“付け足す”と相談者さまの心が軽くなるのかを考えながら、様々な質問をしたり、心理学や脳科学の理論の中から最適なものをご紹介していくように心がけているのです。
もちろん、相談者さまの「本音」や「価値観」をほんの数十分のお話の中ですべて把握できるとは思っていませんので、お話を伺っていく中で信頼関係を築きながら、少しずつ確かめていくようにお話を聴かせていただきます(^^)
日常生活の中では、「言葉」のとらえ方を確かめる機会も少ないので、相手は「良い意味」で伝えた言葉でも受け取った側が「悪い意味」に感じてしまう場合があります。
そのことが少なからず「ストレス」を生み出す原因になってしまうことも…
このすれ違いを完全に防ぐことは難しいのかもしれませんが、様々な視点、角度から相手の言葉を受け止めてみることや「ん?なんか違うかも?」と違和感を覚えた場合には、相手に対して「意図」や「意味」について素直に確認してみることも大切なように感じます。
「きっと、こんな意味だろう」と軽く考えていると、後々、大きな溝になってしまうことも…
そんな状況を避けるためにも「言葉」の意味は、人それぞれ違うことや自分が感じている気持ちも、もしかすると言葉のとらえ方が相手と違っているからこそ起きてしまった「すれ違い」かもしれない…
と考えてみることも大切なのかもしれませんね(^^)
P.S.
私自身も「自分なりの解釈」で考えていることは失敗につながってしまうことが多いように感じます(汗)
そんな状況を避けるためには、カウンセラーのように「第三者」として客観的なとらえ方を教えてくれる存在が大切なのかもしれませんね。
自分自身が相談者さまにとって、そんな存在でいられるようにカウンセリングの技術を磨いてまいります(^^)
『カウンセリングルームこころの羽』岡本教兵