心療内科とカウンセリングルームどちらを選ぶべきか | 札幌のカウンセリング こころの羽

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心療内科とカウンセリングルームどちらを選ぶべきか

こんにちは。札幌市北区にある『カウンセリングこころの羽・札幌篠路店』の岡本です。

今回のブログのテーマは、初めて利用する方が気になる『心療内科とカウンセリングルーム』について書かせていただこうと思います。

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心療内科とカウンセリングルームの違いや特徴

まず、一般的にもあまり知られていないのが心療内科とカウンセリングルームの違いについてではないでしょうか。

お恥ずかしながら、私自身も心理職の仕事を始める前(厳密に言うと、心理カウンセラーの資格取得勉強を始める前)には、心療内科やメンタルクリニックがどういった場所でカウンセリングルームはどういった場所かを何となくしかわかっていませんでした(汗)

私の父がうつ病になったときにも「あまり薬は飲みたくない」と聞いて、カウンセリングルームではなく「薬の処方はあまりしない方針の心療内科」を探してしまったこともこの知識不足が原因だったと感じます。

主な特徴をまとめると下記の通りです。

心療内科やメンタルクリニックの特徴カウンセリングルームの特徴
医療機関である医療機関ではない
医師が話を聞いてくれる(20分程度)心理カウンセラーが話を聴いてくれる(1時間前後)
病名の診断をしてもらえる病名の診断はできない
薬の処方をしてもらえる薬の処方はできない
保険適用になる保険適用にならない

ここで気になるのは「じゃあ、自分にはどちらが適しているの?」ということですよね。

それぞれの適している内容や傾向をまとめてみましょう。

心療内科などの医療機関受診が適している場合カウンセリングルームのご利用が適している場合
薬の処方や診断書の発行を希望している薬の処方や診断書の発行を希望していない
内科などで受診しても問題ないが、体調が悪い気持ちが不安定で話を聴いてもらいたい
薬を飲むことに抵抗感がない薬を飲むことに抵抗感がある
本音で話せる友人や家族が沢山いる本音で話せる場所や相手が少ない
抱えているストレスが一時的なもの抱えているストレスが慢性的、継続的なもの

基本的に大きな違いとしては、医療機関なのか医療機関ではないのかということです。

このことがお薬の処方や診断書の発行、保険適用になるかならないかなどに影響していることになります。

「自分は病気かもしれない、治療したい…」と考える場合は、心療内科やメンタルクリニック、精神科病院などの医療機関の受診を検討する方が多いとは思うのですが、こころは目に見えないからこそ悩んでしまうこともありますよね。

そんな時には医療機関やカウンセリングルーム、どちらでも良いので予約が取りやすい方を先に利用してみることも選択肢の一つです。

どちらの場合も評判が良かったり人気がある場所だと予約をとるにも数週間待ち…ということもありますので、「もうちょっと自分なりに頑張ってみてから…」と思うよりは、「まだ少し余裕はありそうだけれど、なんだか違和感が…」くらいのタイミングでご予約検討いただくことをお勧めします。

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うつ病やメンタル不調は、やっぱり心療内科の方が良いの…?

ここからは、もう少し具体的なケースについて考えてみましょう。

最近だとインターネットで検索してみると『うつ病セルフチェック』なども簡単に出てくるので、医師から診断されたわけではないけれど「自分はうつ病なんじゃないか…」と悩んでいる方も少なくないかもしれません。

では、「病気」の可能性が高い場合は、医療機関の受診が“絶対”なのか…というと、必ずしも医療機関が適しているとも言えないのが実情です。

今回のブログは、医療機関批判を目的としたものではないので、前述の比較表などもご覧いただき、「自分には心療内科やメンタルクリニックの方が良さそうだな…」と感じた場合は、医療機関の受診を検討していただければと思うのですが、なかなか判断が難しいと感じる場合には最初にカウンセリングルームを利用してみることも選択肢の一つです。

うつ病やメンタルの不調は、ストレスが原因になっていることが多く、この「ストレス」は、薬を飲んだとしても根本的なストレスの原因がなくなるわけではないことがほとんどです。

これは皆さん想像しやすいですよね。

「薬を飲んだだけで人間関係が良好になった。」

「薬を飲んだら、上司からのパワハラがなくなった。」

「薬を飲んだら、自己肯定感が上がった。」

ということにはならない場合がほとんどではないでしょうか。

それもそのはず…そもそも医療機関で処方されるお薬は、「日常生活に支障が出てしまうような症状を一時的に抑えて日常生活を安定させる=体調を安定させること」を目的としている場合が多いのではないでしょうか。

もちろん、これもとても大切なことです。

悩みが膨らんでしまって眠れなくなっているときにお薬なしで快眠にたどり着こうと思うとある程度の期間がかかってしまうことも事実です。

日常生活に支障がない程度の体調まで回復させることは、医療機関の役割であり、専門分野と考えることができます。

逆にカウンセリングルームの役割や専門分野としては、「メンタルの浮き沈みを繰り返してしまう」「薬を飲んだだけでは辛い気持ちがなくならない」「自分に自信がなくて日常が上手くいかない」そんな複雑な悩みであるほど心理カウンセラーによるサポートが適していると言えるかもしれません。

「うつ病」というケースに絞って結論をまとめると…

実は、医療の専門書でも「うつ病が寛解(かんかい)」した場合の脳の状態は、お薬での治療でも心理療法(カウンセリングルームで実施するもの)でもどちらも同じになることが明記されています。

心療内科で治療した場合でもカウンセリングルームで気持ちが楽になった場合でも、回復に向かうときの脳の状態は共通しているということなのです。

つまりは、どちらの利用をしていただいても良い方向に向かうことはできるので、自分の価値観や今現在の状況にあった方法や選択肢を選んで大丈夫ですよということになりますね(^^)

小さな水槽から大きな水槽にうつろうとしている金魚

カウンセリングルームの裏話…

ちなみに…ここで少しだけ心理カウンセラーの本音を漏らしてしまうと…
時々、「カウンセリングって高いよね」と言われることがあるのですが、カウンセリングルームの場合、保険適用にならない分、水道光熱費や諸経費、人件費などの運営、維持に必要な費用をご利用者さまからいただく利用料金でまかなう必要があります。

医療機関の場合、通院している方の負担が3割負担だったとすると、残り7割が後日、健康保険からに入金されることになるのです…。

そう考えると…

例えば約20分のお話を聞いて、薬の処方込で3,000円の支払いだった場合、医療機関としては最終的に10,000円の収入になるのですが、カウンセリングルームだと例えば約50分のお話を聴いて5,000円いただいた場合は、あくまでも5,000円が収入になるので、私たちがものすごく儲けている…というわけではないんですね(^^;

もちろん、ご相談者さまの負担を軽減するためにできる限り継続利用しやすい料金設定に努めておりますので安心してご利用いただけるととても嬉しいです。

カウンセリングこころの羽 岡本教兵

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