こんにちは。札幌市北区にある『カウンセリングルームこころの羽』の岡本です。
今年も残すところ約1週間となってきましたね(^^)
最近のあなたは、どんな気持ちで過ごすことが多いでしょうか?
「あぁ、今年ももう終わってしまう…結局、今年も何もしなかったな…」
「残りの出勤日も僅かだ!年末年始は何をして過ごそう♪」
「今年もまだ1週間ある。出来ることをやっておこう!」
などなど…
人それぞれの考え方や価値観で時間に対する感覚も大きく違ってくるものです。
そんな中で周囲に前向きな人、ポジティブな人がいると感じやすい「劣等感」。
「あの人は、あんなに頑張っているのに私は…」
「頑張れる人は強くて良いな…自分は弱くてダメなやつだ…」
「頑張った方が良いのは分かっているけど、どうやってやる気を出せば良いのか分からない…」
などなど…
落ち込んでしまう瞬間は、誰にでもあるものかもしれません。
とは言え、落ち込んだ結果、状況が悪化してしまったり、取り返しがつかない状況になったりすることもありますよね?
そんな時にあなたは、どのように対処していますか?
こういった「無意識」に生まれてしまう考え方のことを心理カウンセリングでは、「自動思考」と呼んでいます。
本人の意思とは関係なく自動的に浮かんでしまう「思考」なので自動思考です。
今回は、この自動思考への対処方法をテーマとして、ネガティブな気持ちになってしまった時にどのような考え方をすると落ち込んだ気持ちから抜け出しやすいかを3つのポイントに分けてご紹介させていただきます(^^)
◆ポイント① 落ち込む気持ちを抑え込もうとしないこと
まず、一つ目のポイントですが、落ち込んでしまう気持ち、ネガティブな気持ちを無理に抑え込もうとしないことです。
確かにネガティブにならずに、落ち込まずに生活できれば楽なのは事実かもしれませんが、一度浮かんでしまった気持ちを無理矢理抑え込むことは非常に強いストレスとなって心の負担を発生させます。
落ち込みすぎて自暴自棄になってしまうのであれば、何らかの対処は必要ですが、「抑え込もうとすること」は逆効果になりやすく、落ち込みやすい性格が強化されてしまう可能性があるので、注意が必要です。
落ち込む気持ちを感じた時には、落ち込んでいる自分を大切にしてあげてください。
まずは、「あぁ、今の自分はすごく落ち込んでいるなぁ。落ち込みレベルで言うと100%中の80%くらいの落ち込みかな?あと20%くらいの余裕があるということか…」
と落ち込んでいる自分をしっかり受けとめながら、様子を見てあげることも大切なことかもしれません。
ある程度、落ち込んだ後には気持ちが上がってくるタイミングが来ると思いますので、その時が気持ちを切り替えていくチャンスです(^^)
◆ポイント② 楽しいこと、嬉しいことに目を向けること
気持ちが上がってくるタイミングや落ち込んでいる時間的な余裕が無い時に有効な方法が楽しいこと、嬉しいことに目を向けることです。
人の気持ちは、2種類の感情を同時に持つことは出来ないと言われています。
つまり、落ち込んでいる気持ちと楽しい気持ちは同時に持つことが出来ないのです。
当たり前と言えば当たり前のことですよね(笑)
でも、ついつい忘れてしまいがちなことなので、頭の片隅に置いておいてください。
気軽にできる「趣味」を持つことも有効な方法です。
例えば、スマホのゲームなんかも使い方によっては便利かもしれません。
気持ちが落ち込んでいるなぁと感じたら、「ツ○ツムを黙々とやる」なんていう方法も気持ちを切り替えるには便利です。
私の妻は、育児で気持ちが落ち込んだ時に楽しかった時に撮影した家族の写真を眺めることや大好きなカービィのグッズを眺めることで辛い時期を乗り切っていたようです。
他には、「屋外でスマホのカメラ機能などを使って写真を撮ってみる」なども気持ちを切り替えるには有効な方法ですので、ぜひ試してみてくださいね(^^)
あなたが使えそうな気持ちの切り替え方法、他にどんなものが思い浮かびますか?
◆ポイント③ “落ち込む原因”では無く、“落ち込む気持ちを作った価値観”に着目すること
これは、少し上級者向けのテクニックかもしれませんが、落ち込む気持ちを繰り返さないために重要な考え方になるので、ご紹介しておきます(^^)v
これは、何か落ち込む出来事があった時に…
「○○があったから落ち込んでいる」
では無く
「○○があって落ち込んでいる気持ちは、○歳くらいから感じているものかもしれない。
その時にどんなことがあっただろう?その気持ちになることで自分が得をしてしまったことはなんだろう?」
と考えてみることです。
ここでポイントになるのは、落ち込む気持ちにも何かしらの「得」があったという“事実”に目を向けることです。
慣れないうちは、シンドイなぁと思う考え方だと思いますが、慣れてしまうと自然と身に付いてきます。
「落ち込む気持ちで得することなんてあるわけないでしょ?」
と思うかもしれませんが、具体例で考えてみると、いかがでしょうか?
例えば…
・中学生の頃、失恋で落ち込んでいた。
→友達や家族が優しく声をかけてくれて嬉しかった。
→落ち込む気持ちの「肯定」になるため、落ち込みやすい価値観が作られる可能性があります。
・仕事でミスをして、上司から叱られた。その結果、体調を崩して休んだ。
→体調を崩して休んだ結果、上司が優しく接してくれるようになった。
→体調を崩すと「得」をするという価値観が作られ、上司から叱られると体調を崩す傾向が強くなる可能性があります。
・ワガママを言うと親から厳しく叱られた。恋人に対しても無意識にワガママを言ってしまうことがある。
→もしかすると共働きで忙しい両親の注目してもらうための手段が「ワガママ」だったのかもしれません。
→ワガママを言うと人から注目してもらえる。という価値観が作られ、注目を集めたいと考えると無意識に「ワガママ」を言ってしまう習慣が身についてしまう可能性があります。
このように人の心は、本人にとっては「無意識」でも「得をした」と感じられる感情や行動を繰り返してしまうことがあります。
その感情や行動がある一面では得をしていても、別の面では大きく損をしている、マイナスに働いていることはよくあること。
自分自身の感情や行動で「マイナスだ」「変えたい」と感じた時には、その感情や行動で得られた「得をしている状態」に目を向け、それが実際には得ではないことを自覚したり、もっと得をする方法があることを明確に意識することが改善の近道になるのかもしれませんね(^^)
今年も残り少なくなり、なにかと振り返る機会も多くあるかもしれません。
落ち込む気持ちになってしまった時には、今回ご紹介した3つのポイントを意識してみてくださいね♪
自分一人で振り返るのが難しいと感じた時には、お気軽にご相談ください(^^)v
『カウンセリングルームこころの羽』岡本教兵