新年あけましておめでとうございます。
カウンセリングこころの羽の岡本です。
まずは、この度の災害や事故により被害を受けられた皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。
一日も早く復旧されますようお祈り申し上げます。
例年であれば明るい気持ちでのご挨拶ができるタイミングですが、今年はどうにも考えることが多い年明けになってしまいましたね。
今回は、異例の幕開けとなった2024年をスムーズにスタートさせるために気を付けたい３つのポイントについてご紹介させていただこうと思います。
◆ポイント１．変化を小さくする
変化の大きさ＝ストレスの大きさ
これは、心理カウンセリングでも大切な考え方の一つです。
“変化”と一言で言っても大きな変化だけではなく、小さな変化が日常の中にたくさんありますので、積み重なっていくストレスが知らず知らずのうちに自分の心の余裕を奪っていき、大きなトラブルやミスにつながる可能性も考えられます。
外的要因で自分ではコントロールできない変化もたくさんありますので、自分でコントロールできる範囲の変化は小さくしておくことが年明けのスタートとしては大切になります。
とくにお仕事や学校などでの変化はイメージしやすいかもしれませんが、実際に自分自身の変化が少ないように見えても主婦の方は家庭内でのスケジュールは年末年始と日常では大きく変化しやすいかもしれませんので、油断せずに１月中の変化をできる限り小さいものにしておく心がけを大切にしていきましょう。
◆ポイント２．情報を増やし過ぎない
人の脳は、「見えない」「わからない」という条件にあてはまると危険を回避するために不安を膨らませて、情報収集を強く意識するようにできています。
とくに大きな災害や大きな事故があると、「どうして発生したんだろう」「今、どういう状況になっているんだろう」と情報収集をこまめにしている方も多いかもしれませんね。
もちろん、そのこと自体がダメというわけではありません。
ただ、「見えない」「わからない」を減らすための情報収集は大切ですが、中途半端な情報だった場合…知れば知るほど不安が膨らむこともあるので情報収集の質や内容には気をつけることが重要です。
例えば、途中経過の段階で情報収集を意識してしまうと「原因不明」だったり、デマのような情報が大量に見つかってよけいに不安になったり…という状況に陥りやすいので、少し時間を置いて信頼できる情報源からの内容をしっかり把握することが大切になります。
◆ポイント３．目的を意識した対策・予防策を。
これも情報収集に関する注意点に似た内容になりますが、人は不安になると物を溜め込んだり、捨てられないことで物が増えたりする傾向が強くなります。
とくに災害対策の備蓄や防災グッズなど、自分や家族の生活に必要不可欠な用意をすることは大切ですが、必要以上に意識してしまったり、現実的に用意可能な範囲の予防策を終えても「それでも、まだ不安…」という気持ちになったり、不安を解消することを目的にしてしまうとどこまでいっても心配ごとは増えていくことも…。
そんなときには、「これは何の目的で用意をするの？」と自分自身に問いかけてみることも大切です。
例えば、「寒さ対策」として用意をするのであれば、カセットガス式のストーブ、灯油ストーブ、ホッカイロ、毛布などのオーソドックスなものから段ボールやアルミシートなどの代用品、普段使いもできる防寒着やひざ掛け、寝具なども選択肢になるかもしれません。
単純に「防災対策」と考えて「とにかく何かを用意する」というよりも「ケガへの対策」「支援物資が届くまでの飲料・食料」など、具体的に目的を意識しつつ、日常生活との組み合わせも考えた対策や予防策を考えていくことが大切ではないでしょうか。
備えあれば患いなし、転ばぬ先の杖、事前の対策や予防策は大切ですが、その対策が過剰になって日常生活を圧迫してしまうのもまたマイナスな側面が表れてしまいますので、目的を意識しながら“バランス”のとれた行動をとっていきたいですね。
最後に…今年は、大変な年明けになってしまったのはやむを得ないものの、そんななかでも日常は進んでいきます。
例年以上にストレスを抱えた状態でのスタートになっているという認識を持ちつつ、減らせるストレスは少しでも減らしていくことを意識していきましょう。
もちろん、「自分ひとりでは気持ちの整理、考えの整理ができない…」という時には、カウンセリングルームもうまく活用してみてくださいね。
2024年も皆さまのお役に立てるよう努めてまいりますので、引き続きご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。
『カウンセリングこころの羽』岡本教兵