ストレス反応に名前をつけちゃう~心理カウンセラーが読んだ本~ | 札幌のカウンセリング こころの羽

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ストレス反応に名前をつけちゃう~心理カウンセラーが読んだ本~

こんにちは、『カウンセリングこころの羽 札幌篠路店・札幌中央店』の心理カウンセラーしみずこうこです。
本日は、1冊の本を紹介します。

読書タイム本とコーヒー

著者は、最近お気に入り伊藤絵美さんです。
認知行動療法を長年研究していて、カウンセリング機関の所長さんをしている臨床心理士さん。
心理学の専門書の翻訳やご自身でも認知行動療法の本をたくさん出版されています。
専門家の為に書かれた「ザ専門書!」ではなく、「自分の生活にカウンセリングの技法を取り入れてみませんか?」という内容の本もあります。
私が好んで読んでいるのは、もっぱらそちらのジャンルでございます。

何故お気に入りなのか?
読みやすい文章と、伊藤絵美さんの「ほんわり」とした人柄が感じられる表現が好きなんです。

今回紹介するのはこちら「セルフケアの道具箱」。
くすみブルーの表紙と可愛い挿絵に惹かれました。
本文にもこの可愛らしい女性が登場するのですが、伊藤絵美さんはきっとこんな感じだろうなと勝手に思っています。

セルフケアの道具箱表紙

◆「セルフケアの道具箱」

セルケアとは?
急に運動した後はお風呂にゆっくり入る。
筋肉痛かなと思ったらシップを貼ったり、マッサージをする。
お腹の調子が悪い時は、食事を雑炊やスープ等消化のよいものにしたり、下半身を温める。

体に疲れや不調を感じた時、「病院へ行くほどの事ではないから・・・」と、まず自分で何らかのケアをしていませんか?
「体の疲れ」は自分で自覚しやすいので、自分なりのケア方法を持っているのではないかと思います。

では、「心の疲れ」はどうしていますか?
もしかしたら「心の疲れ」に気が付かないまま過ごしている方、たくさんいらっしゃるかもしれません。

「セルフケアの道具箱」は、「心が疲れた」時に自分で自分のケアをしてみない?
その為に色々な方法を紹介するので、ぜひやってみて!という内容なんです。

10項目に分けられ1項目に10通り、10項目×10通りで「100個」のワークが紹介されています。
「セルフケアの方法って100個もあるの」と驚かれましたか?

数打ちゃ当たるではないですが、たくんさん手段を持つことによって安心材料が増える。
「全てが万人の為」ではなく、「こんなのもあるよ、自分と相性がよさそうなワークがあったら試してみて」そんな内容です。
私にはこの方法がいいかも、こんな気分のときはこのワークを試してみようかな?と、気軽に読み進められ、しかも実践できそうなアイディアが満載です。

セルフケアの道具箱挿絵

◆ストレス反応に名前をつけちゃえ!

「100個のワーク」で私が好きなワークの1つは、「ストレス反応に名前をつける」です。
「名前をつける」=「言語化」することによって、今の自分の感情や気分はこれなんだと見えてくる。
自分の心を疲れさせている原因の1つに、気づくことができるということのようですね。

私の場合、天候に気分が左右されたり、運転が苦手なので運転中に感情的になることが多いです。
曇りだと頭が痛くなりがちなので、「曇りイタイイタイ」発動。
雨だと洗濯ものが乾かなくてイライラするので、「ジメジメモード」発動。
運転中の急な割り込みや、急発進で追い越された時は「亀の私」(ウサギとカメのお話を思い浮かべながら)。
などなど、ネーミングセンスをもっと磨きたいところですが…。

何となく「モヤモヤして気分悪いわ!」で過ごしてきた出来事が名前付けによって、「今、こんな気分だよ私」。
主観から客観に変換され、不快さの軽減化につながっているようです。

応用編として、人間関係でのストレスには「ニックネーム」をつけるはどうでしょうか。
学生のころ苦手な先生に「ニックネーム」つけていませんでしたか?そのイメージです。

主人は人に「ニックネーム」をつける習慣があります。
ニックネームでの状況説明は、不思議と憎めなくなってしまうんですよね。
おしゃべりな猫田部長は「にゃあスケ」、怒りっぽい百田部長は「モモゾウ」(もちろんどちらも仮名です)。

「にゃあスケがまた余計なこと言いだして、俺の仕事を増やすんだよぉ」、「モモゾウ今日も噴火してたわぁ」。
愚痴や嫌だった出来事が、不思議と笑い話に変換されるように感じませんか。
口に出せない状況では、心の中でこっそりつぶやくだけでも気分が少し楽になりそうに思えます。

伊藤絵美さんの本「セルフケアの道具箱」を読んで、その中の100個のワークの内の1つをご紹介してみました。
『カウンセリングこころの羽』で、あなたがつけたストレスの名前を教えてもらったり、ストレスの名前を一緒に考えたり。
あなたにぴったりの「セルフケア」の方法を見つけるお手伝いもできるといいなと思っています。

カエルを読む本

しみずこうこでした。

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