【うつギフ】心理分析で振り返ってみた | 札幌のカウンセリング こころの羽

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【うつギフ】心理分析で振り返ってみた

こんにちは。『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』の小田です。
昨シーズンの大雪に比べると、今シーズンは平年並みの積雪量なので、ホッとしています。

とはいえ、ツルツル路面に気をつかいながら歩く日々から早く解放されたいですね(;^_^A
気づけば、篠路店のブログは今年お初です。

今年から、岡本代表が行っていた心理分析プランを、順次、他のカウンセラーもお受けできる体制になってまいりました。
今月から小田の方でも、心理分析プランを担当させていただいております。

こころの羽では、全カウンセラーが心理分析を行い、各人のタイプを把握しているので、それぞれが得意とする心理機能について共通認識があります。

小田と岡本代表は、ほとんどの心理傾向が真逆の関係にあるので、「なぜそのような反応、行動になるのか」を客観的に話し合うなかで、相互理解に繋がっている面が多々あるなと感じています。

「価値観の違い」と一言で言ってしまえばそれまでの話ですが、そのような価値観に至るには、「自分自身が得意とも認識していないくらい当たり前に使っている能力」について、無意識レベルで「使えている」ので、相手も同じように使えるものだと認識し、それを相手にも無意識レベルで「求めてしまう」ことが多いのかな思います。

今回は、心理分析的な視点から、うつ当時の「能力の低下」について、振り返ってみたいと思います。

倒れこむパンダ-うつ休養

◆ボケッとしてますが、それが何か?

うつになって、休職していた当時に感じていたのは、「認知機能の低下」と「記憶力の低下」でした。
今までには経験したことがない「うっかり」と「ぼんやり」。

ただ、そのうっかりレベルがそれほど大きくはないので、周囲には気づかれにくいし、何なら、「別にそのくらいのことは普通だよね」と認識されるレベルなんだろうなと当時の自分もうっすら感じていました。

休職二年目の冬のこと。
毎年、全国に散らばってしまった仲の良い同期数人と、秘湯の宿に連泊して語り合うのが恒例行事になっていたので、調子が安定してきたタイミングで参加することにしました。

道外にいる仲間なので、頻繁に会うことはないのですが、一年に数回会う関係が15年以上続いている気心の知れた友人たちで、なかでも、Aちゃんとは特に親しくて、結構過酷なアフリカ旅行にも一緒に行ける関係性です。

私は、意を決してAちゃんに「記憶にとどめておく能力がなくなっている気がするから、メモしないとすぐに忘れちゃうし、一度に記憶するメモリの容量も小さくなっちゃった気がするんだよね。」と打ちあけました。

Aちゃんは、「確かに、今までの真実ちゃんだったら、露天風呂の女子の時間って何時だったっけ?って聞いたら、さっき通りかかった時に〇時って書いてあったと思うよみたいに、すぐ答えてくれてたと思う。今日は、そうだね~何時だっけね~って返ってきたから、ああ、いつもとは違うな。でも、いまは緩んでいて良かったなって思ったよ。っていうか、今までの真実ちゃんの視界が200度くらいあったイメージで、仮に今がその半分の100度だとしても、ある意味それが普通というか、みんなそんなもんなんだと思うよ。」と。

悩んでいる黒髪の女性

◆内向感覚とは

Aちゃんに言われて、「そんなもんなのかな?」「でも私、ボケッとし過ぎてない?大丈夫?」と当時は疑心暗鬼になっていましたが、今になって、カウンセラー視点で振り返ってみると、確かにそうか…と納得できる言葉です。

おぼえておこうとか、見ておかなきゃとか強く意識しているつもりはなくても、「フロントの人が説明していた」「看板にこんな風に書いてあった」ことが、当然のように聴覚や視覚を通じて、記憶データに入力されているのが私の通常モードなんですよね。

うつの時には、この通常モードが上手く働かなくなっていたのです。
これを心理機能の働きにそって説明すると、私の心理傾向のタイプでは、「内向感覚」が第一心理機能です。

第一心理機能とは、意識して使っている機能というよりも、当たり前のように自然に使えるものです。
人間は、目、耳、鼻、舌、肌などの感覚器官を通じて、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の五感を得ますが、この五感を通じて外部からの情報を受け取り、経験したことを記憶する機能が内向感覚です。

内向的感覚の主要な働きは、記憶の維持と活用にあるので、記憶力に優れ、「ありのままの状態」を「具体的」に記憶して、その詳細なデータを脳内で分類整理しているのです。

脳-シミュレーション

◆落差を見るんだ

メンタルダウンの兆候についてお聴きする時、この時の経験を踏まえて、心がけていることがあります。

その方が元々得意としている能力、当たり前のように出来ていたことについて、今現在はどうなっているか、その変化の大きさ、すなわち「落差率」を見るということです。

また、大きなストレスを受けた時には、通常モードでは発揮されずに眠っている心理機能などが動き出すこともあるのですが、この話については、また別の機会に。

『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』小田真実
※ 小田の対面カウンセリングは、札幌中央店で行っています。コチラ→

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