こんにちは。札幌市北区にある『カウンセリングこころの羽・札幌本店』の岡本です。
今回のブログでは意味深なタイトルにしてみましたが…。
あなたは、“箱づくり”と“中身づくり”のどちらが得意なタイプでしょうか?
「えっ?なんの話?」と思いますよね?(笑)
今回は、人の心の成長について“箱づくり”と“中身づくり”という2つの視点から一緒に考えていきたいと思います。
◆心の箱と心の中身って…?
人のこころは、日々の生活や人生のなかで様々な体験をすることによって少しずつ成長していくものだと思います。
ただ、ひと言で「こころの成長」と言っても、人それぞれ成長のスピードも方向性も異なることは想像しやすいものですよね?
今回ご紹介させていただく考え方は、そのこころの成長について客観的に意識するための何かのヒントになるのではないかと感じております。
まず、人の心の成長には「外的な成長」と「内的な成長」の2パターンあるのではないかというのが「心の箱」と「心の中身」の土台になる考え方となります。
◆こころの外的な成長とは…
まず、外的な成長の方から考えてみましょう。
人は、日常生活のなかで様々な環境と接しています。
学生さんであれば、学校の先生や同級生、先輩や上司、それ以外にもアルバイト先の仲間や家族、趣味でつながっている学校外の友人などもいるかもしれませんね。
社会人の場合は、会社の上司、先輩、同僚、後輩、プライベートでは家族や恋人、友人など、こちらも様々な人間関係のなかで日常生活を過ごしているのではないでしょうか。
今回の話題に出した「こころの外的な成長」とはこういった日常生活でかかわる自分以外の人物とのかかわり方や他者から見たときの「あなたのイメージ」と考えることができます。
つまり、他人が見たあなたは「こんな人」「こんなことができそう」「こんなことが苦手だよね」「こんなことが得意だよね」などと「どのように思われているか」という部分です。
“周囲からの期待感”と表現することもできますね。
これらの要素を伸ばしていくことが「外的な成長」=「こころの箱」の部分です。
◆こころの内的な成長とは…
それに対して「こころの内的な成長」は自分自身の「セルフイメージ」や「自己肯定感」の部分です。
これらは人と接するだけでは成長しにくく、自分自身と向き合うこと、自分の特徴や個性をしっかりと把握していくことで成長していく部分です。
自分の性格や価値観、判断基準、習慣、行動傾向などなど、他者からは認識されていない部分も含めて「自分自身」の土台になっている部分と考えることができます。
この要素を伸ばすことが「内的な成長」=「こころの中身」の部分です。
◆2つの要素のバランスは…?
ここで大切なポイントとしては、これらの2つの要素がバランスよく成長しているのか…という点です。
例えば、「こころの箱」である外的な成長を優先してしまい、「こころの中身」である内的な成長を疎かにしてしまったとします。
そうすると中身がスカスカな箱ができあがるわけですよね。
この状態だと上に重たいもの(責任や周囲からの期待、プレッシャー)が積み上げられていくことで箱自体がグシャっとつぶれてしまいそうです…。
これが「心が折れる」という状態かもしれません。
この状態を防ぐためにも外的な成長だけではなく内的な成長もしっかりと意識していくことが大切なのではないでしょうか。
もちろん、内的な成長には「自己肯定感」を向上させることや自分自身の考え方の傾向を客観的に見つめ、新たな考え方を取り入れていくなど精神的な負担や努力が必要になるかもしれません。
そして、時間がかかる部分だと思います。
だからこそ、自分ひとりで抱え込むのではなく、心理カウンセリングなども活用しながら外的な成長と内的な成長のバランスをとっていくことが大切なのではないかと感じます。
ちなみに…「内的な成長」の方が得意なタイプの方は周囲へのアピールが苦手な方かもしれません。
自分自身の努力を周囲にも認識してもらい、適切なチャンスをつかむために周囲とのコミュニケーションを意識していくことが大切になるのかもしれませんね。
これらは、どちらのタイプが優れていてどちらのタイプが劣っている…という話ではなく、バランスがとれていることが大切なのだと思います。
まずは、自分が得意とする傾向を把握して、これからの方向を決めていくことが大切かもしれませんね(^^)
あなたは「心の箱」と「心の中身」どちらをつくることが得意なタイプでしょうか?
『カウンセリングこころの羽・札幌本店』岡本教兵