こんにちは。札幌市北区にある『カウンセリングこころの羽・札幌本店』の岡本です。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大にともなう緊急事態宣言が解除されてから約1ヶ月…。
「アフターコロナ」や「ウィズコロナ」という言葉もよく耳にするようになりましたが、実際に新たな生活様式というものを意識する日々に変化しましたね。
それに伴い在宅勤務、テレワークも終了して通常の勤務体制に切り替わった方も少なくないのではないでしょうか。
このような変化の中でとても大切だと感じるのが「休むこと」です。
もちろん、「仕事が嫌なら休んでしまいましょうよ」ということではなく…
しっかり休みをとれていますか?
それは、本当に休めているのでしょうか?
ということが大切な状況になっているのではないかということになります。
そこで今回は、「休む技術」というテーマで心理カウンセリングにおいても大切なポイントとなる「休むこと」を一緒に考えていきたいと思います。
◆そもそも休みは必要なのか?
まず、考えていきたいポイントとして「そもそも休みは必要なのか?」ということについて一緒に考えていきましょう。
この質問は、学生さんや会社員の方などは「当たり前でしょ?休みなしだったら生きていけないよ」という回答が返ってくる場合が多いかもしれませんし、会社経営者や自営業の方からは「好きなことをやっているから休みはいらないよ」という回答が返ってくることもあるかもしれません。
これは、どちらの考え方が正しい、もう一方の考えが間違っているということを伝えたくて例に出した訳ではありません。
私自身も平日と比べて自由な時間があるという意味での「休日」は確保していますし、その一方でカウンセリングルームとしては年中無休の体制をとらせていただいているので「休日」であっても勤務中のスタッフから連絡が来れば「仕事モード」に切り替えています。
そういった意味では、「休み」は取れていない…とも言えるのかもしれませんね(^^;
サラリーマン時代を振り返ってみると他スタッフと交代でお休みをとっている曜日は、心のどこかで休めていない気分でしたが、会社全体が休みになっている曜日は「休みだ!」「連絡が来ることはない」という開放感を味わっていたような気がします(笑)
このような経験、体験も踏まえて…今現在の私の解釈としては…
ある程度、自分自身の判断で自由な行動がとれるという意味では、休みは必要だと考えていますが、日常的に自由な行動が取れる立場やお仕事であれば「休日」という日にちを設定しなくても良い場合もあるのではないかと思います。
その一方で、好きなことをやっていても心理的ストレス(心にかかるストレス)、身体的ストレス(体にかかるストレス)は知らず知らずのうちに溜まっていくという視点も見落としてはいけません。
◆あなたの「休み方」は効果的?逆効果?
前述の通り「ストレス」には身体的なものと心理的なものの2種類があります。
そして、「ストレス」は辛いこと、苦しいことだけで溜まるのではなく、嬉しいこと、楽しいことによっても溜まるということを見落とさないことが大切です。
これは、そもそも「ストレス」が何のためにあるのかを考えると納得しやすいと思いますが…
人の体は「ストレス」(ストレス物質)を作ることで筋力や集中力など、生き抜くために必要な能力を発揮するための準備を体(脳)にさせているのです。
これは楽しいこと、例えば趣味のゲームやスポーツ、料理などであっても「集中」したり、「判断」するような場面、頭や体を使う場面があることを組み合わせると「嬉しいことや楽しいことでもストレスを感じることが自然」ということにお気づきいただけるのではないかと思います。
平日(日常)の生活の中で行動することも「ストレス」の原因になりますが、休日の過ごし方の内容によってはストレス発散になるどころか逆にストレスを溜める原因になることもあるのです。
このように考えてみると、あなたの「休み方」はストレスを減らすために効果的でしょうか?
それとも逆効果でしょうか?
日常生活でストレスが溜まっているところに更に負担をかけるような過ごし方をしているとしたら…
心の病(うつ病やうつ状態など)に限らず、体の不調につながる過剰な負担になっている可能性もあるのかもしれません。
◆体を休ませる+脳を休ませるという発想
効果的な「休み方」=「休む技術」を身につけるためには、休むことに対する考え方自体に違った視点を意識してみることが重要です。
一般的に「休む」というと「体を休ませること」を連想すると思いますが、ストレスとうまく付き合っていくためには体だけではなく、「心=脳を休ませること」が大切になります。
「じゃあ、何も考えなければ良いの?」
という声が聞こえて来そうですので、補足させていただくと…
普段使っている部分は、休ませる&普段使っていない部分を意識的に使ってみることが効率的な脳の休ませ方となります。
具体的にいうと…
普段のお仕事で「目」をよく使う方(パソコンや書類を見ることが中心の方)だと“音”を意識した休日の過ごし方をしてみる
→具体例:音楽を聴きながらくつろぐ、波音が聞こえる海辺でゆっくり過ごすなど
普段、指先や手先をよく使うお仕事をしている方(製造業や調理などが中心の方)だと脳トレや問題を解くことをしてみる
→具体例:パズルやクイズ、ウォーリーを探せを読む、資格取得の勉強など
普段、人と話すことを仕事としている方(接客業、サービス業など)だと言葉を使わない自己表現を意識してみる
→具体例:絵を描く、陶芸をする、写真を撮るなど
このように普段「負荷」がかかっている部分とは違うところを意識した時間の使い方をすると脳は効率的に休息をとることができます。
逆にいうと、日常生活の中で常にやっていることと同じような能力が必要とされることを趣味としてやっていくことは負担が偏ってしまい、知らず知らずのうちに脳の疲労感も溜まっていく可能性がありますので、負担を軽減できる休日の過ごし方を試してみてくださいね(^^)
あなたは、どんな休日を過ごすことが多いですか?
『カウンセリングこころの羽・札幌本店』岡本教兵