心理カウンセリングでカウンセラーへ禁煙相談?!〜こころの悩みと禁煙の悩みの共通点とは〜 | 札幌のカウンセリング こころの羽

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心理カウンセリングでカウンセラーへ禁煙相談?!〜こころの悩みと禁煙の悩みの共通点とは〜

こんにちは。札幌市北区にある『カウンセリングこころの羽・札幌本店』の岡本です。

インターネットの記事を読んでいて知ったのですが…4月1日から受動喫煙対策を義務付ける法律が全面施行されましたね。

最近だと札幌でも「全席禁煙」とポスターが貼られた飲食店をよく見かけるようになったと思いますが、その流れは更に加速していきそうです。

私自身は、タバコを吸わないので直接的には影響は少ないと思いますが、一番影響を受けるのは、やはり喫煙者の皆さんではないかと思います…。

私がタバコを吸わなかった理由は、10代の頃からやっていた音楽の関係で「喉に悪いから」というもの。

バンドの中で歌を担当していましたが、当時は、自分に自信がなかったので「悪影響になる可能性があるものは、小さなものでも排除すること」を徹底していました(笑)

最近だと新型コロナウイルスへ感染してしまった場合にも喫煙している人の方が重症になりやすいとの話もありますので、禁煙を本気で考えている方も増えているかもしれません…。

そこで今回のブログでは、「禁煙」をテーマに心理カウンセリングの視点から考えてみようと思います♪

依存性の高いタバコ

◆タバコなどに依存してしまうのは…

“タバコの依存”と聞くと“ニコチン”を連想しやすいかもしれません。

これは、ある意味では“事実”だと思いますが、ニコチンが原因の依存であればニコチンを含むガムなどによる禁煙方法で全員が成功するはずですよね…。

でも、実際には、それだけでは上手くいかない方も大勢いらっしゃいます。

これは、なぜでしょうか?

そこには、脳内物質や心の働きを考えていくとヒントが見つかります。

“依存性が高いもの”に共通する考え方として、「快楽を得られる」という要素があります。

これは、タバコ、お酒、ギャンブル…といった依存の代表的なものから、最近、インターネット上でも話題になりやすい「性依存」や「ゲーム依存」というものまで様々なものがあります。

性依存については、性犯罪とも結びつきやすいため精神科などでの治療も重要とされていますが、それ以外のものに関しては、日常生活に支障がない範囲や他者に迷惑をかけない範囲であれば本来「悪いもの」というわけではありません。

「娯楽」に位置付けされるものですので、人生のなかでは「スパイス」のようなものかもしれませんね。

このスパイスも食材の量に対して適切な量であれば美味しさを増すものになりますが、食材に対する適量を超えてしまうと…そもそも食べること自体が難しくなってしまいますよね。

具体例で言うと…コショウは適量だと食欲増進になりますが、適量を超えると辛すぎて食べられません…。

依存性がある物事というのは、この「スパイス」に近い位置付けかなと感じます。

では、なぜ「適量」を超えてしまうことがあるのでしょうか?

そこには、“快楽”が得られるという「成功体験」の他に日常的なストレスが重なっている場合が考えられます。

日常生活のなかでストレスが溜まる…その結果として、快楽を得られる行動で埋め合わせをしようとして回数、頻度、量が多くなっていく…。

そして、より強い快楽を得ようとしたり、以前と同じくらいの快楽を得ようとして、どんどん悪循環に入ってしまった状態が「依存状態」と考えることができます。

この状態になっていくと脳が正常な判断をすることも難しくなってくるため、自力で抜け出すことが難しい状況になっていく可能性が高まります。

心理カウンセリングをしている女性カウンセラー

◆禁煙外来のアプローチと心理カウンセリングのアプローチの違い

依存状態を自力で抜け出せなくなった場合の対処方法としては、「病院」も選択肢の一つだと思います。

なかでも禁煙外来では、「喫煙によるデメリット」を教育することの他にニコチンなどの依存性がある物質への依存性軽減をパッチや服薬によりサポートしていく流れが主流かと思います。

それに対して心理カウンセリングによるアプローチ方法は、認知療法や認知行動療法をベースにサポートしていくこととなります。

脳内物質へ直接アプローチするのではなく、脳内物質を作り出す「認知」(価値観)へアプローチするイメージですね。

喫煙による脳内物質の反応(快楽)を別の視点へ置き換えていったり、タバコそのものの捉え方を変化、変容させることを目標として担当カウンセラーと二人三脚で進めていきます。

とくに心理カウンセリングで相談する一番のメリットとしては、「タバコを吸うこと」という段階だけではなく「そもそも何故、タバコを吸うことによるストレス軽減が必要なのか」や「タバコを吸うことにより、どんなメリットを感じているのか。それは何故、必要だと感じるのか」など根本的な深層心理の部分への掘り下げが可能だという点になると思います。

病院と心理カウンセリングのどちらが優れている、劣っているということではなく、自分自身にとって「相性が良いのはどちらなのか」という考え方が大切ですね。

行動習慣を変える人-矢印に向かう足

◆行動習慣を変えたいときのポイント

これは、依存状態も「ひとつの習慣である」と捉える心理カウンセリング的なアプローチになりますが、問題行動や行動習慣を変えたいときに大切なのは…
その行動を“やめよう”としないことです。

「は?」という疑問の声が聞こえてきそうな気がしますので(汗)補足説明をさせていただくと…

何かの“やめたい行動”があった場合に、その行動を“やめよう”と思えば思うほど、脳内では、その行動のことを繰り返し考えている状態になります。

具体的にいうと…「タバコをやめよう」「タバコをやめよう」と考えれば考えるほど、「タバコのこと」を繰り返し思い出している状態になりますよね?

この“繰り返し思い出す”ときに「タバコを吸っているときの快楽状態」のことも同時に思い出すため、結果として「吸いたい」という気持ちにつながりやすくなるということです。

これを避けるために大切なのは、「タバコ以外の気分転換方法を身につけること」を先に実行してからタバコの頻度を減らしていくことです。

タバコを減らして、別のことをやる。ではなく、別のことをやるからタバコの頻度が減る。が上手くいくパターンの特徴となります。

また、人の脳は、“場所”と“行動”を関連付けて記憶する傾向がありますので、タバコを吸う場所を決めてあげることで禁煙を継続しやすくなるかもしれません。

例えば、近所のコンビニの前にある灰皿の位置だけで「タバコを吸って良い」と自分に許可してあげる。

これは、「タバコを吸ってはいけない」よりも楽なルール決定だと思います。

その一方で、「コンビニまで行くのが面倒くさい」と感じるルールでもあるので、最終的に「タバコを吸うのは面倒くさい」という記憶に変換されていき、禁煙の成功確率を上げることにつながる…というテクニックです。

いかがだったでしょうか?

すでに「知っていた」という内容もあるかもしれませんし、「目からウロコ」な内容もあったかもしれません。

いずれにしても何かの行動を変化させようと思ったときには、様々な角度から考えてみて「行動を付け足していくこと」が大切です。

自分一人で試してみて「上手くいかない」と感じた場合には、お気軽に心理カウンセラーへご相談くださいね(^^)

『カウンセリングこころの羽・札幌本店』岡本教兵

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