カウンセリングルームで“診断”ができないのは、どうして?~カウンセリングと心療内科、精神科病院の違い~ | 札幌のカウンセリング こころの羽

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カウンセリングルームで“診断”ができないのは、どうして?~カウンセリングと心療内科、精神科病院の違い~

こんにちは。札幌市北区にある『カウンセリングこころの羽・札幌本店』の岡本です。

心理カウンセリングというサービスを『カウンセリングルーム』という業態で提供させていただいていると…

「お薬を出してもらえるんですか?」「診断書は書いてもらえますか?」とご質問いただくことが度々あります。

その質問に対する答えは、「承れません」となってしまうのですが…

医師とカウンセラーの違いとは

◆なぜ、診断できないのか

「薬の処方」については、「医療機関ではないので」とお伝えするとすぐに分かっていただける部分なのですが、「診断」については、分かり難い部分かもしれません。

たしかに私自身も心理カウンセラーという仕事を始めるまでは、「診断」は、文章を作ってもらうだけだからカウンセリングルームでもできそうだよね?くらいに考えていましたが…

実際には「出来ない(やってはいけない)」のです。

その一番の理由は、「医師法違反になるから」というものです(汗)

医師法では、医療行為(医行為)を行うことができるのは「医師(ドクター)」のみであり、内容によっては医療資格(医師免許、歯科医師免許、看護師免許、助産師免許など)を持っている方にも許可されます。

つまり、心理職の資格である「公認心理師」や「臨床心理士」、「心理カウンセラー」などの資格いずれも医療行為を許可されるものではないのです。

もちろん、医師免許がないからと言って心理学的な知識がないというわけではありませんので、『カウンセリングこころの羽』の在籍カウンセラーも含め、心理カウンセラーや心理師でもお話を伺った内容や心理検査などによって診断に近い把握をできる場合もあるかと思います。

しかしながら、「診断」としてお伝えしてしまうと「医師法 第17条 医師でなければ、医業をしてはならない。」の違反行為として「3年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金」を科せられる可能性があるのです(汗)

結果としてカウンセリングルームを維持、継続できなくなることは明らかですよね(^^;

だからこそ、「知識がある、ない」という点や「分かる、分からない」ということ以前の問題として「診断」は行えないというのがカウンセリングにおける絶対的なルールであり、守るべき義務なのです。

カウンセリングをしている女性カウンセラー

◆じゃあ、カウンセリングは無意味?

ここまでの内容だけで考えると「じゃあ、カウンセリングは意味ないじゃないか」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。

確かに「職場に診断書を提出したい」という場合や「薬の処方をしてもらいたい」という目的の場合には、カウンセリングルームは適さないことは事実です。

その一方で実際にカウンセリングをご利用いただく方は、札幌市内で限定して考えても数百人以上いらっしゃるものと思われます。(『カウンセリングこころの羽』だけでも毎月100件以上の心理カウンセリングを実施させていただいております。)

では、「カウンセリング」にはどのような効果があるのでしょうか?

実際のところ、カウンセリングのご利用目的自体、ご相談者さまごとに異なる部分がありますので、「気軽に話せる話し相手」としてカウンセリングをご利用いただいている方もいらっしゃいますし、「カウンセラーに話すことで客観的な意見を聞きたい」という方
「問題解決のためのヒントが欲しい」という方、「原因不明の不調の原因を求めて…」という方、「心療内科や精神科病院が合わなくて」という方など様々な方がいらっしゃっています。

「医療行為」という点で比べてしまうとカウンセリングルームに病院に対する勝ち目はありませんが、「話を聴く(傾聴する)」という点においては、保険診療の兼ね合いで30分未満でしかお話を聞くことができない「医師」よりも保険適用にならないからこそ自由な時間のなかでお話を聴くことができる「心理カウンセラー」の方が気づけることも多い場合もあるかもしれません。

私個人としては、その要素は非常に大きいように感じています…医師と比べて優れているというよりも長時間かつ自由な期間でお話を聴ける立場だからこそ、問題や課題解決のための「ヒント」にも気づけるのではないでしょうか。

カウンセリングルームこころの羽-店内

◆カウンセリングは、1回では終了できない?

初回利用時に「次回以降の費用も先払いさせられた」「回数券を購入した」というお話を他カウンセリングルームの方針として伺ったこともありますが…少なくとも『カウンセリングこころの羽』については、2回目以降のカウンセリングを強制することはありません。

そもそも「キャンセル料金」をいただかない方針を大切にしているので、次回のご利用を強制してしまったら「キャンセル」が増加してしまい逆に大変かもしれません(笑)

そのような意味でもカウンセリングの継続的なご利用を押し付けることはありませんので、ご安心ください。

実際に1回のカウンセリングで「スッキリした」とお話いただき、終了になることもありますし、何か自分自身で解決できない問題に直面したときに数ヶ月以上経過してから任意でお越しいただくこともあります。

このようにカウンセリングのご利用については、ご相談者さまの「自由」であり義務ではないという点も心療内科や精神科病院との違いになるかもしれませんね。
(もちろん、病院も「自由」ではありますが、「じゃあ、2週間後にまた来てください」と言われると行かなきゃいけない…という気分になりますよね…。私にとって歯医者さんは、そのイメージがあります…汗)

カウンセリングをまだ利用したことがないという方は、心療内科などの「病院」をご利用する前の相談場所としても「カウンセリングルーム」が便利かもしれません(^^)

『カウンセリングこころの羽・札幌本店』岡本教兵

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