こんにちは。札幌市北区にある『カウンセリングこころの羽・札幌本店』の岡本です。
日常生活の中でストレスを感じる場面は少なくないかもしれません。
それはある程度、誰にでも当てはまるはずなのにストレス耐性の高い人と低い人がいるのは、なぜでしょうか?
もちろん、置かれている状況、環境が異なることは当然ですが、何かの出来事に遭遇したときの“感じ方”“捉え方“はひとつの重要ポイントになります。
そこで、今回は、心理カウンセラーとして日々の生活の中や人生の中で意識していることをご紹介させていただきます♪
◆極論を言えば全肯定
日々のカウンセリングの中でもご相談者さまにお伝えしていることのひとつに「肯定」することがあります。
これは、「自己承認」や「自己肯定感」という言葉に置き換えることもできます。
とくに「自己肯定感」という言葉は、うつ病やうつ状態に限らず、様々な傾向や悩みに関する解決方法の中ではよく見かけるものですよね?
その反面、具体的に何を意識したら「自己肯定感」が向上するのかはイメージしにくいものでもあります。
実際に人それぞれ対処方法が異なるからこそ、Aさんに効果があった方法をBさんが試してみてもうまくいかない可能性もあります。
そんな奥の深い「自己肯定感」をあえてシンプルに考えてみると…
自分を否定しないこと。
というキーワードにたどり着くかもしれません。
そして、自分を否定しないということは、極論で言うと「自分自身のことを全肯定すること」ではないかと私は考えています。
ただし、私自身が大切にしている“基準”ですが…全肯定するのは、人に迷惑がかからない範囲に限定しています。
人に迷惑をかけている状況(とくに法律に触れるもの)は、正しく捉えて改善していくことが大切ですよね?
逆に言うと…それ以外の状態は、「全肯定」の対象になる可能性があるのかもしれません。
◆自分を甘やかすと成長できなくなるのでは?
自分のことを認める、承認する、肯定する場合…「自分を甘やかすこと」になるのでは?と感じてしまう方は多いかもしれません。
そして、自分を甘やかしてしまうと自分の成長に繋がらない。
自分に厳しくすることで今の水準を保っているのに、自分に甘くしてしまったらもっと状況が悪化するのではないか?
という考えも一理ある考え方なのかもしれませんね。
しかし、ここで重要なポイントがあります。
このブログの中でも何度かご紹介させていただいている『自己実現理論』(マズローの欲求段階説、五段階欲求説)に照らし合わせて考えたときに…問題解決につながる心理状態は「自己実現の欲求」に変化したときだと考えることができます。
つまり、本気で「問題解決」を目指すのであれば、その下の段階である「尊敬、評価の欲求(承認欲求)」を満たしていくことが重要なポイントになるのです。
実際に承認欲求を満たすためには「他者からの承認」と「自己承認」を実感することが必要となるのですが、自己承認(自己肯定感)が低い状態だと他者からの承認も受け入れにくくなることが「落とし穴」です。
例えば…自己肯定感が低い状態のときに他者から「褒められる」体験をするとします。
自分自身が実感していないポイントに対して「褒められている」という状態は、「お世辞だな」や「タテマエだな」と感じるのではないでしょうか?
逆に自己肯定感が高い状態のときに他者から「褒められる」ことは、素直に「嬉しい」「分かってもらえた」と感じるかもしれません。
そして、繰り返しになりますが…“自分自身の承認欲求を満たさないと問題解決、課題解決の意欲は湧きにくい。”ということが、この『自己実現理論』から読み取ることができます。
◆まずは自分が自分自身を承認=肯定すること
気持ちを楽にするためには、自分自身の承認=自己承認(自己肯定感)を高めることからスタートするのがポイントです。
なぜなら、前述の通り…どれほど他者から承認される状況になってもあなた自身が自分のことを認めていないと「お世辞を言われた」「きっと本心ではない」「この人は分かっていない」などと相手の気持ちを信じることができない状態になりがちだからです。
もちろん、すべての方に当てはまるわけではないのかもしれません。
けれど、統計的には、この傾向が当てはまる方が多いからこそ、発表から50年以上たった今でも『自己実現理論』が様々な分野(医療、学校教育、社員教育など)で活用されている要因なのかもしれません。
「自己肯定感が低い」と感じる方や「自分で自分自身を褒めるのは苦手」と感じる方は、カウンセリングを通じて担当カウンセラーから肯定的なフィードバックを受け取ることから初めてみるのも選択肢の一つかもしれませんね(^^)
『カウンセリングこころの羽・札幌本店』岡本教兵