同じ環境のはずでも…~兄弟、姉妹でも性格が全然違うのは何故なのか~ | 札幌のカウンセリング こころの羽

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同じ環境のはずでも…~兄弟、姉妹でも性格が全然違うのは何故なのか~

こんにちは。札幌市にある『カウンセリングルームこころの羽』の岡本です。

あなたには、兄弟や姉妹はいますか?

私自身の場合は、姉が一人います。

今現在は、心理学や脳科学を学ぶ中で理解、納得しているのですが、以前は「同じ親に育てられたけれど…どうしてこんなに性格が違うんだろう?」と感じていました。

そこで今回は、兄弟、姉妹を題材にしながら「人の個性は一体何なのか」を一緒に考えてみようと思います。

兄弟-姉妹

◆同じに見える環境でも実際には…

「環境」というと一般的には、「生活環境」「家庭環境」「発育環境」などがイメージしやすいところかもしれません。

今回のテーマにおける環境は「その人をとりまくすべての要素」と考えていただいた方が適切だと思います。

兄弟や姉妹の場合、性別が男性、女性で異なることも環境の違いかもしれませんが、親の立場からは見えにくいものだったりもします。

また、同性の場合でも兄と弟、姉と妹という年齢の違いも「環境の違い」と見ることができます。

さらに言うと仮に双子であっても、名前も違えば友人になる人物も異なります。

これらも一見すると同じ環境に見えても実際には異なる環境であることの一例です。

このように考えると、「同じ環境で育った」は大人の方の先入観に思えてきませんか?

双子の赤ちゃん

◆親の視点から見てみると…

実際に私自身も4歳の娘と2歳の息子の子育て真っ只中なので、日々、試行錯誤しておりますが…。

娘の子育ては、初めての子育てながらも比較的おとなしい性格だったので、外出・外食も負担が少なかったのですが、息子の子育てでは“同じ環境のはず”と思って考えてしまうと非常にギャップを感じるのです(汗)

外出先やお店の中でも泣く、叫ぶ…

しまいには、床に寝転んでしまうことも…

正直なところ、自分自身が子育てをする前は外出先で「床に寝転んでいる子供」を見ると「親の躾(しつけ)」の問題なのかなと思っていました…

が、

実際に自分がその“親”になってしまうとは(苦笑)

今までの自分の考えが偏っていたのだと実感しています(汗)

同じ環境ではないにしても「躾(しつけ)」の部分では同じ基準で接しているにも関わらず、娘の時には経験しなかった「だだっ子」を経験することになるとは…子育ては奥が深いものですね。

◆人の個性(パーソナリティー)とは…

では、なぜこのような違いが生じるのかというと…

心理カウンセリングでは、『パーソナリティー』という考え方があります。

パーソナリティー(個性)の階層

このパーソナリティーとは、人の“個性”や“性格”と思われているものが実際には4つの階層に分かれているという考え方です。

一番中心にあるのが『気質』

この気質は生まれながらに持っているその人の傾向と表現することが出来ます。

これは、兄弟でも生まれた時から性格が違うこと(せっかちorおっとり、夜泣きをするorしないなど)からイメージ出来ますね。

誰から教わったわけでもないのに生まれたその瞬間から個性を持っているのです。

これは生まれつきのものなので、変化することはありません。

②次に『気性』

「気性が荒い」という言葉は耳にしたことがあるかもしれません。

この気性は前述の『気質』とは違い、育った環境など、長い期間かけて身についたその人の価値観です。

様々な方のカウンセリングを担当させていただいていると一般的な感覚としては、この気質と気性を合わせたものを「自分の性格」と考えていることが多いように感じます。

気質は変化しないと説明させていただきましたが、こちらの気性は長期間かけて意識することや強く意識することによって変化する可能性があります。

③習慣も性格のうち?!

このパーソナリティーの考え方で特徴的なのが、習慣も性格と捉えていることです。

習慣=行動もその人の性格や価値観を決定づける重要な要素なのです。

例えば、早起きが得意、苦手という違いがあるとします。

これは朝型なのか夜型なのかという習慣の違いですが、他者から見ると性格の違いに見える場合があります。

具体的に言うと、出社時間や登校時間の違いなどです。

早起きが得意な人にとっては朝早く目的地に到着することは難しいことではありません。

この結果を見ると「朝早く来ている=真面目」と見える可能性が高いのではないでしょうか。

ただし、冷静に考えると「朝型=真面目」は先入観であることが分かります。

この“先入観”も含めてその人の性格に見えている要素の1つなのです。

④社会的役割とは…

4つ目の階層に『社会的役割』があります。

「ん?役割が性格?」と疑問に思うかもしれませんね…。

これは自分の立場や視点からは気付きにくいものですが、客観的な視点や他者からの視点を想像してみるとイメージしやすいかもしれません。

例えば、職場では厳しい“部長”の性格をひと言で表すと「恐い」になるとします。

しかし、この“部長”は、自宅に帰ると孫娘にデレデレの良い“おじいちゃん”だったとしたら…

プライベートから見える性格は「優しい」になる可能性が高くなりますよね。

同じ人間でもどの立場の時なのか、どのような役割で他者と接しているかによって「性格」は変化するのです。

これら4つの階層が混ざり合って出来上がるものが、その人の性格や個性(パーソナリティー)です。

カウンセリングで心を解放

まとめ

パーソナリティーの考え方を兄弟、姉妹の性格の違いに当てはめてみると、気性や習慣の部分は育った環境が違いため似たような傾向を持つ可能性がありますが、それ以外の気質や社会的役割は別物であることが分かります。

それを「兄弟だから同じはず」と考えるのは、ちょっと無理があるように感じますよね?

人は生まれながらに性格に傾向を持っています。

この傾向の変化を望む場合には、コツが必要ですので、自己流で挫折したことのある方はカウンセリングで相談してみることもオススメです♪

『カウンセリングルームこころの羽・札幌本店』岡本教兵

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