こんにちは。札幌市にある『カウンセリングルームこころの羽』の岡本です。
最大10連休のゴールデンウィークも終わり、お仕事や学校が再開してから数日が経過しようとしています。
今のあなたは、どんな心境で日々を過ごしているでしょうか?
「連休でリフレッシュして、気力も体力も充電OK!」という方もいれば、「GW明けから、なんだかやる気が起きない…」という方もいらっしゃるかもしれませんね。
もちろん、どちらが良い悪いというお話をしたいわけではありませんので、今回のテーマも「ありのまま」の立場で読んでいただいてOKです。
◆あなたにとっての連休のイメージは?
うつ病や5月病など、気分に影響がするものの難しさは、「人それぞれ原因が違う」ことではないでしょうか。
共通しているのは、「ストレス」が限界(許容範囲)を超えてしまって、自分自身で感情や行動のコントロールができなくなっていることです。
これは、交感神経(活動的な力を発揮するための自律神経)と副交感神経(リラックスするための自律神経)の切り替えが上手くいかないことでも負担が増加していくと表現することもできます。
ただし、この自律神経のバランスがとれなくなっている原因は、人それぞれ違うのです…。
先天的、体質的な問題であれば、心療内科や精神科、場合によっては一般内科でお薬を処方してもらって調整していくことも選択肢の一つとなります。
しかしながら、人それぞれの「価値観」やその人の「環境」が影響している場合は、お薬での調整では限界があったり、向き不向きが起きやすいように感じます。
ここで5月病の話に戻しますね。
まず、あなたにとって「連休」のイメージがどんなものだったかが一つのポイントとなります。
・ポジティブな場合
「どこに出かけよう?想像するだけでワクワクする…」
「久々にゆっくり休めるなぁ」
「あちこちでイベントがあるから楽しみ」など
・ネガティブな場合
「どこに行っても混んでいるから憂鬱だな…」
「世間はお休みだけれど、自分は仕事だし…」
「友達も少ないから、結局、いつも以上に孤独を感じるな…」など
連休という言葉でも人それぞれ感じ方は大きく変わってくるのではないでしょうか?
※これは、ポジティブだから良い、ネガティブだから悪いという単純な話ではありません。
◆あなたが抱えているのは、心のストレスですか?それとも体のストレスですか?
次に考えるべきポイントは、「連休」という環境の変化によって心のストレスを感じているのか、体のストレスを感じているのかということです。
前述の連休のイメージで「ポジティブ」なパターンだと体にかかるストレス=肉体的な疲労感がかかっている可能性が高く、「ネガティブ」なパターンだと心にかかるストレス=精神的な疲労がかかっている可能性が高いと考えられます。
これらは、「連休」だけの影響であれば、どうにかなるかもしれませんが、4月から新年度・新学期が始まった方など、すでに「環境の変化」が大きかった方にとっては、ストレスが限界を超える可能性が高くなる状況です。
そして、連休が楽しかった場合は、日常の楽しさを感じにくくなるかもしれませんし、連休が楽しめなかった場合は、そのイメージを引きずったまま日常生活に戻っているかもしれません。
そうすると4月時点では平気だったことに対しても「ついイライラしてしまう」「いつも以上に落ち込みやすい」という状況が発生することになります。
これが、「環境の変化」による一時的なものと考えることができる場合は、これ以上の悪化は避けられるかもしれませんが、「あれ?なんかおかしい?どうしよう…」と考え始めてしまうと、悪循環が始まります…。
◆悪循環を断ち切るためには…
この悪循環の共通点は、「頭の中でぐるぐる回る」ことです。
考えたくもないのに、頭の中で勝手に浮かんで膨らんでいくのです…。
これは、「自動思考」と呼ばれる「無意識に浮かんでくる考え」でマイナス思考の要素が強い場合には、とくに焦る気持ちが沸きやすくなります。
こうなってくると仕事や勉強への集中力も低下して、場合によっては「ミス」も増えてくるかもしれません。
それが、更に焦る気持ちを強くいってしまい…。
と、悪循環に拍車がかかることになります。
この状況から抜け出すための方法は、「話すこと」そして「書き出すこと」です。
「話すこと」は身近な方に不安な気持ちや今の本心を打ち明けることでも気持ちを切り替えるきっかけになるかもしれませんし、それを話すことによって人間関係の悪化が怖いと感じる場合には、カウンセリングを利用するのが便利です。
そもそも人に話すことが好きではない方や、苦手と感じる場合には、「書き出すこと」も効果的です。
これは「日記」のように日々の気持ちを書き出すものでもOKですし、メモ帳やノートに“なぐり書き”するだけでもOKです。
頭の中でぐるぐると回っている様々な“考え”を書き出すことで客観的に「見る」ことができます。
そうすると、自分の本心に気付きやすくなったり、冷静な考えを取り戻すことにつながる可能性が上がります。
実際に「考えても答えが出ない…」と感じるときは、考えが足りないのでは無く「アウトプット」(書き出すことや話すこと)が足りない場合が多くあります。
ここまでの話になると、もはや「5月病」に限定した話ではないのですが…(^^;
とくに5月という環境の変化が大きい時期、そして非日常と日常の切り替わりが激しい時期には、この「アウトプット」を上手く活用することがオススメです。
それでも上手くいかない…と感じる場合には、我慢せずにお気軽にカウンセリングを利用してみてくださいね(^^)
『カウンセリングルームこころの羽』岡本教兵