一つ一つを完結させることの大切さ〜心理カウンセリング視点で考える日常〜 | 札幌のカウンセリング こころの羽

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一つ一つを完結させることの大切さ〜心理カウンセリング視点で考える日常〜

こんにちは。札幌市北区にある『カウンセリングこころの羽・札幌本店』の岡本です。

最近、とある出来事が重なってサラリーマン時代のことを思い出すことがありました。

一つ一つの出来事は全く別のジャンル(カテゴリー)だったのですが、ちょうどタイミングが重なったことで印象に残ったという体験でした。

指を差され過去の記憶がフラッシュバックしている少女

◆思い出すこととフラッシュバックの違い

過去の体験を思い出す時には「思い出を振り返る(思い出す)」という状況と「フラッシュバックが起きる」という状況の2パターンがあるのではないでしょうか。

カウンセリングのなかで「フラッシュバック」と呼ばれる状況は、過去に強いトラウマ体験を持っている場合に瞬間的に鮮明に思い出す状況を表します。

その特徴として、過去の体験を「今」体験しているような錯覚に陥るほど鮮明に思い出すため強い恐怖や不安を感じることが多いと言われます。

今回の私自身の体験は、「フラッシュバック」というよりも「思い出した」という表現の方が近い気がします。

サラリーマン時代の体験のなかである種の「トラウマ」がないわけではありませんが(笑)
今回は、そういった記憶が呼び覚まされるものでもなく、「懐かしいな」と落ち着いた気持ちで振り返ることができる状況でした。

体験を思い出している犬

◆どのような体験があったのか…

カウンセラーとしてのお仕事は、ご相談者さまからの相談を承ることの他にも様々な事務仕事や付帯業務をする必要があります。

その内容としては、このブログのように文章を書くものから資料をまとめること、各種申請などの手続き、カウンセリングルーム内外の清掃など幅広いものがあるのですが、一つ改善したいと考えていたものが「レジ締め」に使うためのチェック表の書式作成でした。

最近、小田先生の中央店での常勤勤務がスタートしたこともあって、業務上の引継ぎやレクチャーなどを行うことがあるのですが、「レジ締め」もお願いしたいと考えていて話題にでたタイミングがありました。

本来であれば、その時に「レジ締めは、こういう手順で進めて…この表にこうやって記入して…」と教えることができたはずなのですが、私のなかで使用している「書式」が半年以上前に作った「改善の余地」があるものだったため「書式の見直しが終わってから教えますね」と見送りになったのです。

この出来事+私のなかでは嬉しい「とあるきっかけ」があって、ふと似たようなことをサラリーマン時代(20代前半の頃)によく繰り返していたことに気づいたのです…。

チームで仕事をしている人たち

◆どんなことを思い出したのか…

今振り返ってみると非常に基本的な話で社会人としての常識だと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、今回のタイトルにもさせていただいた「一つ一つのことを完結することの大切さ」を思い出しました。

20代前半の頃の私は、慣れない仕事に必死になっていた一方で次から次へと増えていく新たな仕事に押しつぶされそうになっていました。

毎日、深夜残業を繰り返していても楽にはならず…それどころか、仕事を進めれば進めるほど新たな仕事が増えているように感じるような状況でした。

そんなある日、別部署の先輩に言われた“ひと言”が今でも記憶に残っています。

「岡本くん、ちゃんと一つ一つの仕事を終わらせているかい?」

「中途半端に手をつけて、新しいことに振り回されているんじゃない?」

図星でした(笑)

ただ、当時の私は、「そんなこと言ったって、業務量が多すぎて終わるところまで辿りつかないんですよ!」と心のなかで反発して、結局のところ仕事の進め方を変えることなく「うつ状態」へまっしぐら…となっていました(苦笑)

ゴールコンフリクトが起きている心のイメージ

◆ゴールコンフリクトをいかに減らすか

複数の目標を持っている場合に「両立できない状況」に陥ることがあると思います。

この状況になった時の心理状態を“ゴールコンフリクト(目的の衝突)”と呼びます。

そもそも「両立できない」という考え方自体が思い込みの場合もあるのですが、一つ一つのことを完結していない状態が続くと「物理的」「時間的」に不可能という状況に陥りやすいのは想像しやすいですよね…(汗)

この状況を予防するために日頃から、手元にあるもの、やらなきゃいけないと思っているものの数を減らしておくことが大切なのです。

昔の私にアドバイスをしてくれた先輩がこの考え方を知っていたかは定かではありませんが、私自身が後に学んだ心理学の理論として、この“ゴールコンフリクト”の話を聞いた時には目から鱗でした…。

「これか!これが自分の負担を増やしていたのか!」と衝撃を受けたのを今でも覚えています(笑)

今回の私の体験は、この考え方を見落としていたことに気づくきっかけでした。

具体的にいうと…レジ締め管理の書式を「さっさと」作ってしまって、引継ぎ業務を終えることができれば、それだけで心(頭)の余裕ができてストレスが軽減できた。

ということなのです。

エクセルで表のレイアウトを変えるくらいのことは、冷静に考えてみれば5〜10分程度の作業なわけです。

これに手をつけないことで毎日「あぁ、そろそろやらないとな…」などと考えている時点で時間の浪費をしていたということに改めて気づいた今日この頃でした(苦笑)

本当はすぐに終わるけれど、なかなか手をつけられないこと…思い当たるものはありませんか?

『カウンセリングこころの羽・札幌本店』岡本教兵

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