ネガティブワードを検索する夜 ~小田編①ストレス過多とうつ病の関係~ | 札幌のカウンセリング こころの羽

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うつ病体験記depression story

ネガティブワードを検索する夜 ~小田編①ストレス過多とうつ病の関係~

こんにちは。札幌市北区にある『カウンセリングルームこころの羽』のスタッフ小田です。
かつて私は、うつ病を発症し、会社を休職中にクライアント(相談者)として岡本さんと出会いました。
現在は、カウンセラー養成講座の受講を終了し、スタッフとして関わらせていただいています。

私自身がカウンセリングで救われた経験から、自分の体験やその時の思いをつづることで、現在悩みを抱えている方だけではなく、ご家族や友人、職場の同僚や部下が同様の悩みを抱えていて、どのように接していったらよいかわからない方にも何らかの気づきがあればと思い、当時の日記を読み返しながら、うつ病体験記を連載させていただくことになりました。どうぞよろしくお願いいたします。

私は、ある企業で中間管理職として順調にキャリアを重ねていました。転勤が二、三年ごとにありましたが、父親が転勤族で幼いころから転校が多かったこともあり、人間関係を構築することにも慣れていて、順応性も高い方だったと思います。
1年半で新しい支店に転勤することになり、慌ただしく仕事の引継ぎと引っ越しを終えて、新しい支店に到着後、新規メンバーと新たなプロジェクトに取り掛かることになりました。
メンバー全員が慣れていないこともあり、リーダーとして指揮する立場の私は、平日も22時過ぎまで勤務し、土日も出勤する日々が続きました。引っ越しの疲れも取れないうちに休みなく働き続けたことで、気づけば日記に「つらいな」「できそうな気がしない」というネガティブワードを記載するようになっていました。

夜遅くに帰宅して、栄養分を流し込むだけの食事を取ったら、24時。早くシャワーを浴びて寝ないと、あっという間に明日は来てしまう…。それなのに寝る前に、ついスマホでネガティブワードを入力して検索するのが日課となっていました。

「何もしたくない」「どうしていいのかわからない」「逃げたい」「休みたい」・・・・・・。
こんな言葉を検索してもどうにもならないし、明日が来るのはわかっていましたが、検索せざるを得ない気持ちでした。

今振り返ると、心が悲鳴を上げて、その心のままに検索した言葉が私の本当の「心の声」だったのですが、理性でその声を封じ込め、ひたすら自分にムチを振るって、働いていたのです。
(次回へ続く…)

◆岡本から、ひと言コメント

今回から、私が書いている日常的なブログの他に当カウンセリングルームのスタッフである小田さんにもブログを担当してもらうことになりました(^^)

ということで、普段だと守秘義務の観点からも具体的なエピソードを書くことが難しいカウンセリングの内側や相談者さまの本音や葛藤をご紹介する機会を貰えたことに、心から感謝をしております。

今回は、第一回と言うことで小田さんがカウンセリングに辿り着く前のエピソードですが、多くの方が体験する仕事におけるストレスを例外なく感じていたことが分かりますね。

ここで一つのポイントになることが「ストレス」とは、心で感じるストレス「心理的ストレス」以外に身体が感じるストレスである「身体的ストレス」というものもあるということです。

この身体的ストレスは、長時間労働やPC・スマホを見る目の疲れ、引越しや人事異動などの環境の変化から来る疲れなど、一般的に把握されている「ストレス」(人間関係やプレッシャーなど)とは異なるものです。

その反面、ストレスとしてかかる負担は、あなたの心に少なからず影響を及ぼします。

人間関係や気持ちの上での悩みが無くても、心のどこかに違和感を覚えてしまう場合は、一度立ち止まって身体を休めてみることも大切です。

それでもスッキリしない場合には、カウンセリングなどを利用していくことも選択肢の一つかもしれません。

人は小さな悩みや身体の負担でも積み重なると、心が不安定になってしまうものです。

一人で解決しようと「頑張る」ことも大切かもしれませんが、誰かに悩みを打ち明けてみることも大切な行動かもしれませんね。

『カウンセリングルームこころの羽』岡本教兵

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